研究課題/領域番号 |
18K01174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
内堀 基光 放送大学, 教養学部, 名誉教授 (30126726)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イバン社会 / ロングハウス / 集住 / 現代化 / 社会構造 / 生業 / イバン人 / 民族意識 / サラワク / 家屋 / 生態環境変化 / 社会経済環境 / 居住空間 / 現代性 / 社会的強靱性 / ボルネオ島 / マレーシア |
研究成果の概要 |
本研究の成果として、サラワク州の各地方に在住するイバン人の現代化された集住ロングハウスを20軒以上観察し、そのうち4軒については一定の深度と数値をもったデータを得ることが出来た。実際にこの観察数ではサラワク州の全土にかけてのロングハウスの現代化にともなう諸現象、社会的・経済的背景を分析するには不十分であるが、聞き取り調査にもとづく住民の主観的認識を描くことは可能である。調査期間中は同時に古い型のロングハウスに関わる回想的知識を収集することにも努めた。これによって、イバン人の集住形態の長期にわたる安定傾向と構造に関する地域的変異を追究しえたことになる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究による成果は、急激な生業的・経済的変化の只中にある島嶼部マレーシア(ボルネオ島)の非ムスリム系在地民(イバン人)社会の社会構造と家族構成の基層の持続性、およびそれと相たずさえて発現している民族意識の強靱性を明らかにしたといえる。その限りでは、この成果の社会的意義は地方的な限界をもつとはいえ、ここから発して東南アジア島嶼部の在地民社会に広く見られる「イエ中心社会」(house society)の今日のグローバル情勢と国民国家体制内での持続の現実態の一範例を示しえたことは、この地域の民族学的知見に寄与する学術的意義があったと考える。
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