研究課題/領域番号 |
18K01185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
李 善姫 東北大学, 男女共同参画推進センター, 講師 (30546627)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 結婚移住女性 / 高齢化 / モビリティ / 多文化ケア / 移民政策 / 異文化ケア / 結婚移住 / 外国人 / ケア / 医療人類学 / 結婚移民 / 加齢・高齢化 / ケアの社会化 |
研究成果の概要 |
本調査を通して、高齢となった結婚移住女性たちの生活困窮と就労資源の乏しさが原因でモビリティが高まるケースや、身体的疾病治療のためにモビリティが高まるケースが多いことが明らかになった。特に中国や韓国出身者は、漢方や民間療法の信頼度が高く、日本の医療での薬の服用や治療に関しては信頼度が低い。そのため、適切な治療を受けないケースもあった。精神疾患を患っている場合は、日本人家族からのケアを受けられないことから、ケアする人の不在問題が大きい。本人が意思決定ができない状況の中、周りのサポートも行き止まった状態になる。異なる文化背景を持つ人のため、多文化ケアシステム構築が必要とされる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東北の農村地域に、花嫁不足、後継者不足を解決するためにアジアからの外国人花嫁を迎え入れて40年が経っている。結婚移住女性の加齢・高齢化は着実に進んでいるが、これまで彼女たちの高齢化についてはあまり注目されなかった。本研究は、ジェンダーと異文化の狭間で生きる移住女性たちが、自分の加齢・高齢化に伴ってどのような問題に直面しているのかを文化人類学的に考察した。「ケアの担い手」だった移住女性たちが「ケアを必要とする身」となったとき、彼女たちはどのような選択をしているのかをケーススタディを通して明らかにし、多文化ケアシステムが必要である事を提示している。
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