研究課題/領域番号 |
18K01191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井上 さゆり 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (40447503)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ビルマ / ミャンマー / 古典歌謡 / 竪琴 / 楽譜 / 口頭伝承 / 口唱歌 / ミャンマー音楽 / ミャンマー古典歌謡 / 歌謡 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、ビルマ古典歌謡の伝承手段である口唱歌を記述・分析し、口唱歌の体系を明らかにすることである。口唱歌とは楽器音を声で言葉で伝えるもので、世界各地の音楽伝承で見られる伝承手段である。本研究では、口頭伝承を可能とする頻繁に用いられる特定の旋律の分析に加え、さらに頻繁に繰り返し用いられる音楽の最小単位「アクウェッ」の分析を行った。その結果、口唱歌で伝えられる数多くの「アクウェッ」のパターンを口唱歌と共に体得することによって、口唱歌のみによって楽器演奏が伝承できる仕組みが口頭伝承の中心にあることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、口唱歌の記述及び口唱歌での伝承を可能とするビルマ音楽の音階構造、旋律パターン及び、音楽の最小単位との関連にまで言及して伝承システムを明らかにしたことである。ビルマ古典歌謡のレパートリーは全ての楽器で共有されているが、口唱歌は楽器の構造に基づく奏法を言葉にしたものであるため、楽器によって口唱歌に相違点もある。奏者によっても違いがある。このように奏者や楽器によって違いがありつつも、互いの口唱歌を聞いて演奏可能な点も興味深い伝承方法である。日本の三味線音楽のように、口唱歌は各国の音楽にも共通する口頭伝承手段である。本研究は口頭伝承の比較研究のための重要な基礎研究になりうる。
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