研究課題/領域番号 |
18K01195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
飯高 伸五 高知県立大学, 文化学部, 准教授 (10612567)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 文化人類学 / 歴史認識 / 戦跡 / 観光 / パラオ / グアム / ペリリュー / 戦争 |
研究成果の概要 |
本研究では、太平洋戦争の戦跡を訪問する営為(戦跡観光)において、戦跡観光の現場に身を置く多様な行為者が、国家の枠組みで太平洋戦争の記憶を想起するサブジェクトとして、あるいは国家の枠組みに回収しきれない創造性を持ったエイジェントとして、構築されていく過程を民族誌的な観点から検討した。事例として、パラオ諸島ペリリュー島における戦闘終結75周年、米軍によるグアム「解放」75周年を巡る動向に注目し、日米の訪問者など戦跡観光に関わる人々、戦跡やモニュメントなどのモノ、人々やモノを受け入れてきた地域社会の3者間のもつれあいのなかで、戦争の記憶を想起する主体が構築されていく過程を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人、モノ、地域社会のもつれあいのなかで、戦跡観光における記憶の主体が形成されていく過程を検討した本研究は、ホストとゲストの相互作用に注目する観光研究、戦争の記憶のせめぎあいに注目する戦争社会学、太平洋戦争の地域社会への影響を検討してきたオセアニア研究に対する学術的貢献を果たすことができる。また、アジア・太平洋地域の人々が国家的枠組みを超えて戦争の記憶を分有し、相互理解を深めるための基礎資料の提供など、広く社会的還元を果たすことができる。
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