研究課題/領域番号 |
18K01201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
田村 和彦 福岡大学, 人文学部, 教授 (60412566)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 中国研究 / 民俗学 / 文化人類学 / 社会組織 |
研究成果の概要 |
本研究は、近年、中国において広く普及した「広場ダンス」を対象として、人々の集まりが現象化する構成原理を考察した。具体的には、複数のダンスグループへの参与観察およびグループの歴史についての口述史を資料として、人々の集まりが生成、維持される状況を考察した。その結果、中国に関する人類学研究が明らかにしてきたように、これらのグループを構成する原理が、人々が明確な輪郭を持つ「集団」としてではなく、柔軟な関係性の束として考えられることを指摘すると同時に、その手段としてSNSの利用といった現代社会の技術的側面や現代中国における人々の流動性の拡大、「幸福」観を背景に急激な普及をみたことを分析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、現代中国に広くみられる「広場ダンス」という、公園や街角に朝夕決まった時間に集まり音楽に合わせてダンスをおこなう集団を事例として、中国における人々の集合のありかたを考察した。併せて、そこに現れる様々な参加、継続動機や意義を収集、分析することで、現代中国において新たに再構築されつつある「幸福」感や、理想的な「人」のありかたを検討した。本研究は現代中国における人的紐帯と価値観をめぐる事例研究という限定的な研究ではあるが、その展望として、より広く、人々のつながりのありかたを探求する一助となりうる可能性があるものと考えられる。
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