研究課題/領域番号 |
18K01210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05010:基礎法学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
横濱 竜也 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (90552266)
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研究分担者 |
谷口 功一 東京都立大学, 法学政治学研究科, 教授 (00404947)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 移民正義論 / 世界正義論 / 多文化主義 / ナショナリズム / 社会的排除 / 政治的責務論 / 立憲主義 / 宗教 / 公私区分 / 宗教調和政策 / 社会的包摂 |
研究成果の概要 |
本研究を通して、移民の望ましい受入れのあり方を説く移民正義論にとって、入国管理だけでなく移民の社会的包摂を可能にする制度的・社会的条件の解明が不可欠であること、この条件を論じるうえで、正義論上の関係的平等主義が有望であること、また社会的包摂のための負担を負う受入社会メンバーの道徳的義務を根拠づけるために、敬譲論による政治的責務の正当化が活用できることが示された。 しかし、同時に、移民の社会的包摂の実現において宗教の違いをどのように扱うべきかが、解決されるべき大きな課題として残されることが、欧州における立憲主義的諸価値と宗教との関係、またアジア諸国における宗教調和政策の検討を通じて明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義・社会的意義は、大きくいって3点ある。第一に、移民の社会的包摂・社会統合の成立条件と、社会統合のための適正な負担分配のあり方に力点を置いて議論する移民正義論の視座を示したことである。第二に、移民政策を評価するにあたり、比較移民政策論的見地により、シンガポールの移民労働者受入れ制度や受入国の社会統合政策の実情を、現地の研究者や行政担当者、NPOなどとの対話や聞き取りを通じて明らかにし、日本や先進諸国の移民政策を検討したことである。第三に、日本においても、出入国在留管理庁の当局者や、地方自治体の国際交流協会職員との対話を通して、より実現可能性の高い移民政策を構想したことである。
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