研究課題/領域番号 |
18K01228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05010:基礎法学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
耳野 健二 京都産業大学, 現代社会学部, 教授 (60271128)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | サヴィニー / フーゴー / ベートマン=ホルヴェーク / 歴史法学 / 法実証主義 / 関係 / 法体系 / 法哲学 / 自然法 / 法人間学 / 私法理論 / 法概念 / 法学方法論 / 分析 / 総合 / 構成 / ティボー / 学問 / 法史 / 形式的自由 / 自由 / 体系 / system / 法 |
研究成果の概要 |
フーゴーの1798年の法人間学において、法の形而上学的要因を説明する中で「関係」概念が明示的に説明され、これが私法の哲学の理論的基盤を提供している。サヴィニーにおいては、1840年の『体系』において法関係概念が法体系の基盤として明確に位置づけられている。ベートマン=ホルヴェークは自由概念と関係概念の二重構造からなる法理解を一貫して示しており、関係概念に基づく法体系の哲学的基礎づけを行なっている(1832年、1840年、1867年、1876年)。以上から、18世紀末から19世紀後半まで、少なくとも一部の法学者たちには、「関係のシステム」として法を捉える立場が継続的に見られたと言える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サヴィニーらにより展開された近代ドイツ法学は、しばしば概念法学や法実証主義と称され、その精密な体系性の追求にとらわれ、現実から遊離したのではないか、と批判されることがある。本研究の成果は、フーゴー、サヴィニー、そしてサヴィニーの忠実な弟子であったベートマン=ホルヴェークが、学問的手法の洗練を試みつつ、人と人との関係、人と物との関係といった、現実的基盤を基に法体系の構築を試みるとともに、それを哲学的基礎にまで遡って基礎づけようとしたこと、を明らかにしするものである。この意味で、本研究は、歴史法学のロマニステンによる法学が、現実との適切な関係を取り入れた優れた営みであることを明らかにした。
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