研究課題/領域番号 |
18K01321
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05050:刑事法学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
嘉門 優 立命館大学, 法学部, 教授 (40407169)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 性犯罪 / 暴行・脅迫 / 抗拒不能 / ドイツ / 不同意性交等 / 強制性交等 / 強制わいせつ / 性犯罪改正 / 法務省における検討会 / 不同意性交等罪 / 台湾における性犯罪実務 / 暴行・脅迫要件の廃止 / 強制性交等罪 / 準強制性交等罪 / セクシュアルハラスメント / 不同意性性交等罪 / 性的自己決定 / 法益論 / わいせつ概念 / セクハラ / 刑法 / 性的被害 / 法益 / 強制 |
研究成果の概要 |
本研究は、性犯罪規定のさらなる見直しに向けて、日本の性犯罪規定が持つ問題点の検証、判例実務の分析を中心に、理論的で実証的な研究を行うことを目指した。理論的な観点からは、これまでの日本における学説の整理、さらに、現在の実務における「暴行・脅迫、抗拒不能要件」の理解を把握するために、裁判例の分析を行った。実証的な観点からは、現在の性被害状況の把握のために、相談センターへの訪問、実務家への意見聴取も行った。また、海外の調査活動としては、韓国、台湾、ドイツを中心に行い、比較法的な見地からの問題分析にも努めた。以上の研究内容は、学会での報告や論文執筆、さらに一般向けとしてネット記事を公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
裁判例を分析すると、条文を柔軟に解釈することによって、性犯罪被害をより広く把握することが行われてきたと言えるが、その判断基準は明確だとは言い難い状況にある。ただし、その問題を解決するに当たって、暴行・脅迫/抗拒不能といった要件を撤廃するという改正が適切かどうかについては疑問の余地がある。他の国の法規定との比較を踏まえて、性犯罪被害を条文からより理解しやすくすることで、被害者が二次被害を受けることのないような規定の整備が急務となる。
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