研究課題/領域番号 |
18K01407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
若松 邦弘 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90302835)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | イギリス政治 / 政治史 / 政治学 |
研究成果の概要 |
イギリスの政党間競争では近年、支持の移動が従来にない規模で生じており、各種選挙で20ポイントを超える得票率の増減が記録されている。同じ時期、2014年のスコットランド住民投票や2016年のEU離脱国民投票、2017年総選挙と政治への有権者の不満が表面化したと解される事態も連続した。こうした振幅の大きい政治が生じている背景には、同国の政治的疎外が多様な有権者の関わる複層的なものに変化したことを指摘できる。本研究は政党と有権者の関係をローカルレベルの実証分析から検討することで、2010年代のイギリス政治の構造変化を有権者による支持と政党による支持調達から明らかにし、その政治史的な意味を考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、性格の異なる有権者層を含むようになったという意味での政治的疎外の複層性に着目し、そこに起因する政党支持の変容から、イギリス政治の現局面の特徴を明らかにする。これにより、各国の政治的疎外と政党支持の関係に関する比較研究の材料となることを目ざしている。同国の政治は主要2党が主導する「敵対的政治」の慣性を強く有し、中部欧州諸国での多次元の対立と調整を特徴とする政治と性格を異にしてきた。そのイギリスでも、従来の経済的な軸と異なる形で、社会的に保守的かリベラルかという軸が近年意味を持ち始めている。その特徴を明らかにする本研究は、日本を含む多くの先進民主主義諸国との比較分析の一助となろう。
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