研究課題/領域番号 |
18K01471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 高崎経済大学 |
研究代表者 |
吉武 信彦 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (80240266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ノーベル文学賞 / 川端康成 / 谷崎潤一郎 / 三島由紀夫 / 西脇順三郎 / スウェーデン・アカデミー / ドナルド・キーン / 日本人候補 |
研究成果の概要 |
本研究は、1958年から1968年までの10年間におけるノーベル文学賞と日本との関係に焦点を当てた。この時期の日本人候補は、谷崎潤一郎、西脇順三郎、川端康成、三島由紀夫の4人であった。この4人が日本人初のノーベル文学賞受賞を競うことになった。選考するスウェーデン・アカデミーの史料等に基づき、選考過程を明らかにし、最終的に1968年の川端康成の受賞に至ったかを解明した。ノーベル文学賞は、純粋に文学的評価により決まると考えられているが、実際には様々なアクターの思惑が錯綜した。川端の受賞は、「文学」をめぐる10年にも及ぶ政治力学の結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日、世界で最も権威のある賞として、ノーベル賞は日本人の意識の中に深く定着している。強い憧れの中で、日本人受賞者の有無に国民、メディア、さらに受賞の可能性のあるとされる関係者すら翻弄され、その結果に一喜一憂する状況となっている。ノーベル賞に対してやや冷静さを失っていると評することもできるかもしれない。こうした日本の状況に対して、ノーベル賞自体を学問的な分析対象にすることで、見えてくるものがある。これまでの受賞者の選考過程などの分析作業を通じて、ノーベル賞自体の歴史の中での位置づけ、可能性と限界を検討することができるとともに、日本との関係についても冷静に現実を見つめることができるであろう。
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