研究課題/領域番号 |
18K01474
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
小池 康弘 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (40244537)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | キューバ / 革命外交 / グローバルサウス / 国際関係 / ポスト・カストロ / 外交 / ソフトパワー / 革命 / 対米関係 / キューバ系移民 / 権威主義 / ニカラグア / メキシコ / 米州関係 / 対外政策 / 政策決定論 |
研究成果の概要 |
近年のキューバは「革命外交」を「価値の外交」としてとらえ直している。このことは革命外交が本質的に変容したことを意味するのではない。むしろその本質は継続している。国内経済が悪化してもなお対アフリカ医療支援を継続したことや、ウクライナ侵攻にあたって、軍事的手段による解決を批判しつつ対ロ制裁には反対するという姿勢は革命外交の本質を示している。ナショナリズム、国際主義、反覇権主義、人道主義、平和主義、多国間外交、ソフトパワー外交(災害、医療、文化、スポーツ等)が革命外交の軸であり、さらに政府による公式外交だけでなく、民間団体との草の根外交が、単なる国際交流以上に、第二外交チャネルとして機能している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歴代の米国政府が、キューバにおける「独裁」を批判し、制裁を継続してきたにもかかわらず、その政策が国際的な対キューバ圧力の形成につながったことはほとんどなかった。それどころか、近年ではグローバル・サウスにおけるキューバの地位は向上している。小国がいかにして孤立を回避し、支持を獲得し、国際的な影響力を保持しつづけてきたのか。ポスト冷戦時代においてキューバは「サバイバルの外交」を展開してきたが、それはイデオロギー的な原理主義でも極端な実利主義でもない新しい「価値の外交」を創造することになった。キューバ外交の分析を通じて、グローバルサウス諸国から支持される外交の理念とは何かを知ることができる。
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