研究課題
基盤研究(C)
明示的契約では必ずしも制御されない非公式の取引関係についてーとりわけ雇用関係および企業間関係ーの理解を深める理論的枠組みを組み立て,その枠組みを企業システムの動的分析に応用することにある程度成功した.第一に,最終年度(2023年度)においては,客観的な業績指標が不足した状況における報酬設計に関する論文 "Moral Hazard and Subjective Evaluations" (joint with Yosuke Yasuda)が経済理論分野のトップジャーナルの一つであるJournal of Economic Theoryに採択・掲載された(2023年4月).またその前年度には,企業システムがどのように変化するかという動学的過程に関する研究論文 "Management Cycles"が経済理論分野の国際的査読雑誌 Economic Theoryに掲載された(2022年).第二に,研究期間を通じて,新型コロナによる研究活動への制約があったものの,国際的な学会や研究会に対面やオンラインで研究報告する機会を多くえることができた.幸い新型コロナが広がる前には,シドニー工科大学への短期滞在を通じて,豪州内のいくつかの大学(シドニー工科大学,シドニー大学など)でセミナー報告する機会を得えることができた.また,新型コロナが広がった後は,オンラインで開催された国際学会(Econometric Society 関連の学会)および関係的契約理論の専門家が集まる研究集会(Workshop on Relational Contracts)において,動学的な契約設計と企業システムへの応用に関する研究を報告することが出来た.
すべて 2023 2022 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (8件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件)
Journal of Economic Theory
巻: 209 ページ: 105619-105619
10.1016/j.jet.2023.105619
Economic Theory
巻: 掲載予定 号: 1 ページ: 257-300
10.1007/s00199-020-01337-2
Discussion Papers in Economics and Business, Osaka University
巻: 32 ページ: 1-59
http://www2.econ.osaka-u.ac.jp/econ_society/dp/1832.pdf