研究課題/領域番号 |
18K01509
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
春山 鉄源 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (70379501)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 所得分布 / 経済成長 / 技術進歩 / Gini係数 / パレート分布 / グローバリゼーション |
研究成果の概要 |
高所得層の所得はパレート分布に従うことが知られている。また,近年,経済間の不平等は減少していることも報告されている。この現象に着目し,経済学的なメカニズムを解明するための研究を行った。手法としては,理論的なモデルを構築し,それに基づく数値計算も用いた。例えば,構築した一つの世界経済モデルは産業革命が英国から世界に伝播した過程を捉え,その初期段階では経済間の所得格差が上昇するが,産業化が十分に広がると所得格差は逆に現象することを示した。そして,その裏にあるメカニズムが技術進歩を促す企業の参入と研究開発であることを明らかにした。また,他のモデルでは所得がパレート分布に従うことも示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
所得のパレート分布のメカニズムを解明することで,所得分布の理論的基盤を強化し,より精緻な所得不平等の動向分析が可能となる。特に,長期的な視点から施策の設計に役立つと思われる。更には,技術進歩を促す企業の参入と研究開発の重要性を強調することで,企業の社会的責任や経済における役割の再評価を促すこともできるであろう。また,世界経済における所得不平等についても研究したが,産業化の伝播が経済間の所得格差に与える影響を詳細に解析することで,歴史的な経済イベントの現代的な意味合いを深めることもできる。これらの意義は,経済学の発展のみならず,現実の社会経済の改善にも寄与するものと考える。
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