研究課題
基盤研究(C)
本研究の主要な成果は二冊の単著の刊行である。一方の単著『自由原理』では、福祉国家の新たな理念として自生的な善き生(ウェルビイング)の理論を展開した。他方の単著 Liberalism and the Philosophy of Economics では、その背後にある「自生化主義」などの独自の思想理念を英語で発信した。いずれも人間が自分自身のウェルビイングについて無知である現状から出発して、いかなる善き生と善き社会の構想を獲得できるかについての試論である。この他に関連する実績として、単著『消費ミニマリズムの倫理と脱資本主義の精神』では消費スタイルの観点から新たにウェルビイングを捉えなおした。
本研究の学術的意義は、国や地域で用いられている「幸福度(ウェルビイング)指標」について、一定の規範的な指針を示した点にある。現在、さまざまな幸福度指標がさまざまな国と地域で用いられているが、それらの指標は、どのように評価されるべきなのか。各国の間、あるいは各地域の間で、専門家たちによる相互レビューが求められている。では指標をどのような観点からどのように評価すべきなのか。本研究は、人間は自分のウェルビイングについて無知であるという前提から出発して、なおウェルビイングを増大させることができるという想定の下に、「自生的な善き生の理論」を構築した。これは相互レビューのための価値尺度を提供する。
すべて 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 6件、 査読あり 3件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件) 図書 (6件) 備考 (6件)
公衆衛生
巻: 85(12) ページ: 831-835
現代思想
巻: 2020年12月号 ページ: 18-27
思想
巻: 1142 ページ: 103-126
40021890399
法の理論
巻: 37 ページ: 25-49
Review of Economic Philosophy (Journal Revue de philosophie economique)
巻: 20(1) ページ: 63-87
Economic and Social Changes: Facts, Trends, Forecast / Экономические и социальные перемены: факты, тенденции, прогноз
巻: 12(5) 号: 5 (65) ページ: 192-211
10.15838/esc.2019.5.65.13
巻: 1138 ページ: 88-102
40021782187
The Economic Studies (Hokkaido University)
巻: 68(1) ページ: 35-88
120006489829
The History of Economic Thought
巻: 60(1) ページ: 164-170
130007701843
経済社会学会年報
巻: 40 ページ: 58-67
130008020350
巻: 1136 ページ: 6-25
40021723328
https://sites.google.com/view/hashimoto-tsutomu/
https://www.socialactiontank.com/
https://synodos.jp/
http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/