研究課題/領域番号 |
18K01551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
足立 高徳 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (60733722)
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研究分担者 |
中島 克志 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (90721572)
琉 佳勳 立命館大学, 理工学部, 助手 (90827560)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 圏論的確率論 / 主観的フィルトレーション / 市場均衡価格 / 機械学習 / 確率モナド / 板情報課程 / 一般化フィルトレーション / 板情報過程 / 高頻度取引 / 板情報過 / フィルトレーション / 動的認識論理 / 金融的確率ジャンプ / 認識論理 / 構造型モデル |
研究成果の概要 |
本研究では,金融危機などのリスク・イベントでみられる確率ジャンプの発生メカニズムを数理論理学の一分野である認識論理を用いた構造型アプローチによる解析を試みた. 具体的には認識論理のモデルとして用いられる圏論を用い,従来のように時点ごとに確率測度が変化するだけでなく時点ごとに確率空間も変動する主観的フィルトレーション(SF)という概念を導入し,金融モデル開発のための全く新しい枠組みを開発した.本研究ではSFの理論的解析とともに,異なるSFを持った複数の参加者がいる人工市場モデルによるシミュレーションを行い,例えば物忘れのある参加者がいる場合でも価格決定メカニズムが存在することを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,従来実務的には使われることが少なかった構造型アプローチを認識論理学あるいは信念論理学というまったく数理ファイナンスでは使われたことのない道具の助けを借りて定式化し,実用化に向けて高頻度データ等のいわゆるビッグデータを使い実証実験を目指すという大変独創的且つ野心的なものであった. 本研究の結果は,個々の参加者の主観的歴史認識を考慮して市場解析を行えることから,取引所の板情報のミクロ分析や金融機関のリスク管理のツールを始めとして広い応用が考えられる.昨今の難しい金融情勢に日々直面している金融機関,金融監督庁を含む多くの潜在的ユーザを考えると,本研究は時宜を得た意義深いものと言えるだろう.
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