研究課題/領域番号 |
18K01582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
鳥居 昭夫 中央大学, 経済研究所, 客員研究員 (40164066)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 過酷事故 / ニュースメディア / チープトーク / 代弁制 / マスメディア / 原子力発電 |
研究実績の概要 |
当研究課題においては、過酷事故をもたらすかもしれない高リスクの事業に対する意思決定の制度的なあり方によって、事業者による適切なリスク分析活動が抑制されることがあるだろうか という研究課題に対して、コミュニケーションを主体とした理論モデルを分析することによって、ニュース・メディアのあり方とその役割についての政策的インプリケーションを得ることを目的としている。さらに、日本のニュース・メディアの行動を実証分析することにより、モデルの設定およびインプリケーションの妥当性を検討することを視野に入れている。 本研究課題はコロナ禍による研究期間延長により、理論分析モデルの再度検討および見直しの機会を得た。そのため、モデルの前提が一部修正され、命題および結論が修正されている。論文を英文化し、国際研究会議で報告を行った。それらの議論をもとに、海外ジャーナルに投稿している。また、理論モデルの一部を発展させ特に過酷事故への社会的対処という視点からまとめ、モノグラフとして近日中に出版される。これまでの成果に追加する点は以下の通りである。(1)政策に直接に影響するニュース・メディアの役割を議論すると、必ずメディア・バイアスとの関連について関心がもたれ議論される。この議論を通して、メディア・バイアスをどう定義し概念化するかをモデルの中で明確に説明する必要がある。この問題をメディア資源の最適配分からの乖離として定義することによって、議論を整理し対処することができた。(2)メディア企業が、金銭的利益という経営上の目的と適切な情報提供の機会というニュース・メディア固有の目的とのトレードオフに直面した場合の選択は、同時方程式モデルを計量推計することによって可能である。特に、日本の地方紙においては、ディジタルメディアとの競争の激化によってこのトレードオフの効果が顕著にあらわれることが確認された。
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