研究課題/領域番号 |
18K01627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
海老名 剛 明治大学, 商学部, 専任准教授 (00579766)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | イノベーション / 合併 / 競争政策 / 人工知能 / 機械学習 / 厚生 / 産業組織 / リアル・オプション / 企業結合 / ゲーム理論 / リアルオプション / 確率制御 / 不確実性 |
研究成果の概要 |
本研究は,将来の経済環境に関するパラメータ(成長率,割引率,不確実性,シナジー効果等)を組み入れた動学モデルを構築し,企業のイノベーション戦略(新製品開発)・合併戦略(買収・合併という形態,タイミング),およびそのときの政策(厚生に基づく合併の可否判断,個人情報規制,民営化)を明らかにする. 主要な結果として,以下4点を示した.新製品を市場に投入する際,消費者の効用のピークとエンドを見ることが重要である.シナジー効果が負であっても,企業は合併のインセンティブを持つ.シナジー効果がなくとも,逐次合併が厚生を改善する可能性がある.完全・部分民営化が望ましくなる一方,完全公営化は望ましくない.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
市場の成長率や不確実性といった将来の経済環境を考慮し,企業のイノベーション・合併戦略,そして最適政策を明らかにした.従来,生産量競争を仮定した際,シナジー効果がないと合併のインセンテブがないことが指摘されていたが,逐次合併を考えると,合併のインセンティブが生まれること,また,その逐次合併により厚生を改善しうるパラメータ領域が存在することがわかった.この結果は,合併に関する競争政策を策定する際,将来の経済環境や企業行動を考慮することが重要であることを示唆する.また,完全公営化は厚生の観点から望ましくないことを明らかにした.これは,郵政民営化と近年の生保業界の事例に照らし合わせて整合的である.
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