研究課題/領域番号 |
18K01637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
村上 礼子 近畿大学, 経済学部, 准教授 (30411565)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | バンドリング / エネルギー小売市場 / スイッチングコスト / 電力・ガス小売自由化 / 実証分析 / 公益事業の小売自由化 / 英国のエネルギー小売市場 / 公益事業 / 小売自由化 / 市場競争 |
研究成果の概要 |
本稿では、事業者のバンドリング戦略が市場競争に与える影響について、実証的な分析を試みた。小売自由化において先行している英国の電力・ガス小売市場については、事業者の料金戦略を分析したところ、バンドリングが市場競争を促進する場合がある一方で、市場競争を制限する場合もあると解釈できるという結果が得られた。日本の電力・ガス小売市場については、消費者のデータを用いた分析を行った結果、セットで購入している消費者ほど事業者をスイッチしにくいという結果が得られた。このことは、セットで購入することによって、消費者のスイッチングコストが高まり、その事業者にロックインされる傾向が高まることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バンドリングには効率的な面があると同時に、市場競争を減殺する可能性があることが理論的に議論されてきた一方で、バンドリングが市場競争に与える影響についての実証分析の蓄積が期待されている。しかし、これまでバンドリングに関する実証研究は十分行われてきたとはいえず、本研究は、日本のエネルギー小売市場におけるバンドリングを対象とした実証研究として、その蓄積に貢献しうる。また、電力・ガス小売完全自由化以降、政府は市場の競争状態を監視しているが、本研究の成果は、そうした市場競争レビューにおいて、バンドリングが市場競争に与える影響も考慮する必要があることを示唆しており、政策的観点からも貢献しうる。
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