研究課題/領域番号 |
18K01708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
田中 茉莉子 武蔵野大学, 経済学部, 准教授 (20709026)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 金融論 / コロナ下の非伝統的金融政策 / 雇用のミスマッチ / リカレント教育 / サーチ・マッチング理論 / 国際通貨の選択 / 第三世代モデル / 経済地理 / 第三通貨 / 国際貿易の決済通貨 / 通貨の国際化 / 共通通貨 |
研究実績の概要 |
本研究では、「交付申請書(様式D-2-1)」に記載の通り、アジア圏内の国際貿易で米ドル決済が支配的である一方、ヨーロッパ域内でユーロ決済が支配的であるという現象に着目し、国際貿易の決済通貨としての「第三通貨」の選択に地域間で差異が見られる理由を明らかにすることを目的としている。東京大学の福田慎一教授との共著の論文において、経済地理をサーチ・マッチング理論に組み込むことにより、ミクロ経済主体による国際通貨の選択の結果、米ドルが国際取引において支配的な役割を果たすようになるメカニズムを明らかにした。具体的には、Lagos and Wrightによって開発された、第三世代と呼ばれる新しい「サーチ・マッチング理論」を用いた国際通貨の選択に関する基本モデルを構築した。そこでは、経済主体間の取引において、近年の先行研究でたびたび引用されているKalai bargainingと呼ばれる手法を導入した。その上で、各国の最適な消費水準および効用水準を導出し、ドルが国際通貨として流通する理由として、経済地理が1つの大きな要因であることを明らかにした。この論文は既にディスカッションペーパーとして公表済みであり、査読付き学術雑誌への投稿に向けて改訂中である。 その他の主要な実績としては、以下が挙げられる。第1に、金融論のテキスト(単著)を執筆・刊行した。第2に、コロナ下での日本銀行による大規模な株式買い入れの影響に関する実証研究(東京大学の福田慎一教授との共著)を実施した。この研究の成果は、国内の研究会で報告後、査読付き学術雑誌に投稿中である。第3に、コロナ下で顕在化した雇用のミスマッチの問題を軽減する1つの解決策としてリカレント教育が果たす役割について分析を行った。その研究成果は、論文2本および日本経済新聞の記事(いずれも単著)として公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サーチ・マッチング理論を用いた、国際貿易における決済通貨の選択に関する研究成果はディスカッションペーパーとして公表済みであり、おおむね順調に進展している。ただし、当該年度は、金融論のテキスト執筆・刊行、非伝統的金融政策に関する論文の執筆・投稿、そしてリカレント教育に関する論文、新聞記事の執筆・出版を行ったため、国際的な決済通貨の選択に関する論文については、今年度改訂を行い、学術雑誌に投稿予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年9月に開催される研究会で改訂稿を報告予定である。
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