研究課題/領域番号 |
18K01729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
土井 徹平 北九州市立大学, 経済学部, 教授 (30650840)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 労働市場 / 労働移動 / 石狩炭田 / 炭鉱 / 北海道移民 / 労働者 / 鉱山 / 鉱夫 / 移住 / 北海道炭礦汽船株式会社 / 北海道 / 友子 / 職業移動 / 経済史 |
研究成果の概要 |
本研究では、1900年代から1910年代の「石狩炭田」を対象に労働市場の形成と変容について分析した。その結果、初期の石狩炭田では北陸地方や宮城県の農村出身者が多数、働いていたことが明らかとなった。彼らは自然災害を主な原因とし渡道した「北海道移民」である。移民たちは、渡道後、親族や知人に炭鉱の景況を伝え移住を奨励した。また彼らは、鉱夫の同職集団「友子」に加入し、これを介して後続する移民の生活と労働をサポートした。これにより移民送出地域からの移住が連鎖するようになり、企業はここから必要な労働力を獲得できるようになった。その結果、石狩炭田では、労働市場の変化が移民動向に強く規定されることとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで「北海道移民」が鉱工業の発展に及ぼした影響について詳しいことはわかっていなかった。これは左記の事実を検証できる史料が十分に現存していないためである。この史料的制約をふまえ本研究では、企業(「北海道炭礦汽船株式会社」)・自治体(北海道庁)・労働者(鉱夫の同職集団「友子」)の3者が作成した史料を用い、この中から労働者の属性や履歴を確認できるデータを収集した。この結果、「開拓」初期、多くの移民が「石狩炭田」に流入していた事実を裏付けることができた。あくまで炭鉱業に事例が限定されるとは言え、北海道における鉱工業の発展に移民が大きく寄与していた事実を実証できた点は本研究の大きな成果である。
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