研究課題/領域番号 |
18K01731
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
柳生 智子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (40306866)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 奴隷貿易 / 環大西洋 / 西インド諸島 / アメリカ南部 / 奴隷商人 / 大西洋貿易 / 奴隷制 / 大西洋経済 |
研究実績の概要 |
本研究はアメリカの植民地時代から19世紀初頭を対象とし、大西洋奴隷貿易の実態とアメリカ南部地域の奴隷制社会の形成・奴隷制度の定着と発展への経路について分析することを主眼とした。南部地域に輸入された奴隷は西インド諸島を経由して入港する奴隷が多いことから、アメリカ南部と西インド諸島植民地の貿易関係も含んだアメリカを取り巻く大西洋貿易の全体像の解明を目指した。 中心となる資料はアメリカ植民地と西インド諸島における奴隷商人や取引業者の経営文書や帳簿、貿易関税・輸出入税、入港船舶数などの公的な記録であり、本研究期間にはコロナ禍の発生で海外渡航が制限されたものの、可能な限りの資料を収集し分析することができた。 2018年8月には第18回世界経済史会議(World Economic History Congress)がアメリカのボストンで開催され、U.S. South in Global Perspective: 1800 to the Present というパネル題目で、19世紀初頭から現代までのアメリカ南部のグローバリゼーションについて日米の9人の研究者による7つの報告をオーガナイザーとして取りまとめた。2022年には本研究課題で進めた植民地時代のチャールストンの奴隷貿易商人の集中度に関する考察について、ノースカロライナ大学のピーター・コクラニス教授との共著論文が海外の学術誌に発表された。同教授には本研究で2019年に招待講演を依頼した。また奴隷と同じく大西洋貿易の輸出品であった鹿皮の貿易について、商人層を分析した論文を国内学術誌に2020年に発表した。こうした植民地期の大西洋貿易の著書の企画が通り、2024年度中には刊行の見込みである。最終年度は書評の執筆と著書の原稿執筆を進めたが、海外調査や国際学会への報告、海外での著書の出版についてはコロナ禍の遅れもあり着手することができなかった。
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