研究課題/領域番号 |
18K01735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
勘坂 純市 創価大学, 経済学部, 教授 (20267488)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 農業史 / 戦間期日本 / 有機肥料 / レンゲ / 農事研究所 / 農業 / 生産性向上 / 肥料投入 / 戦前期日本 / 土地生産性 / 肥料 / 米穀検査 / 農業技術 / 耕地整理事業 / 米穀市場 / 米穀検査制度 / 経済史 |
研究成果の概要 |
本研究では、化学肥料の使用が本格的に拡大する前の戦間期の北陸地域を対象に、レンゲの作付け、干鰯などの有機肥料活用の多様性を可能な限り明らかにした。わが国の農業は、ヨーロッパとは異なる形で有機肥料を利用した農業が実践されていた。すなわち、ヨーロッパ農業と比較した場合、わが国における農業肥料の特徴は、(1)家畜糞尿の利用が少なく人糞尿に利用が多いこと、(2)野草や藁を直接鋤込む刈敷きが広く行われた一方、空気中の窒素を固定するマメ科(レンゲなど)の栽培が制限されていたこと、(3)干鰯、大豆粕など市場で取引される有機肥料が大きな役割を果たして来たことにある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機肥料を集約的に用いた日本農業の分析は、世界の農業史研究に貴重な貢献をなしうる。Gudner, Larsen and Cunfer (2021) は、農民たちが、土壌の肥沃度(soil fertility)を維持しながら農業技術を発展させてきたことを明らかにしているが、その分析範囲はヨーロッパ、アメリカに限られている。本研究は、こうしたヨーロッパ、アメリカの農業史の問題関心にこたえ、日本の経験を提供する。今日、化学肥料の過剰投入は、環境悪化等の問題を引き起こしている。有機肥料に基づいて土地生産性の向上を実現した、我が国の戦前の日本農業の取り組みを解明することは、大きな意義を有する。
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