研究課題/領域番号 |
18K01794
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤川 なつこ 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (30527651)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 社会ネットワーク / 経営組織 / リスクマネジメント / 組織事故 / 高信頼性組織 / 高信頼性ネットワーク / 自動化 / 技術経営 / 組織不正 / 企業不祥事 |
研究実績の概要 |
本研究は、社会ネットワークの関係構造が事故の防止あるいは発生に及ぼす影響に焦点をあて、海運業界における運航自動化の進展が社会ネットワークの関係構造に及ぼす影響を解明すべく研究を進めている。 研究実施の6年目である2023年度は、2022年度までの研究をもとに社会ネットワークにおける安全と信頼のマネジメントについて探究することで、自動化が社会ネットワークにもたらす影響ならびにそのリスクについて解明を進めた。 2023年度の主要な研究実績として次の3点があげられる。第1に、企業のCSR活動に与える影響を企業が採用するビジネスモデルおよび業界の同型化圧力の視点から分析した研究が、日本経営診断学会論集第23巻に論文掲載されるという研究成果に繋がった。第2に、組織の信頼性と正当性の概念を統合的に考察し、技術的環境への適応と制度的環境への適応を組織が両立する必要性を提示した研究が、愛知学院大学論叢経営学研究第33巻に論文掲載されるという研究成果に繋がった。第3に、単一組織だけでなく、高信頼性ネットワークを構築し、事故リスクを社会ネットワークでマネジメントする必要性を検討した研究が、2024年度組織学会年次大会での学会発表という研究成果につながった。 以上のように、2023年度の研究を通じて自動化の進展が技術を管理する安全性ならびに環境と技術がもたらすリスクを管理する信頼性に対してどのような影響をもたらすのかについて解明を進めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、2022年度までの研究をもとに社会ネットワークにおける安全と信頼のマネジメントについて探究することで、自動化が社会ネットワークにもたらす影響ならびにそのリスクについて解明を進めた。またこれまで研究してきた社会ネットワークの信頼性と正当性に関する研究内容が、2023年度において2本の論文掲載という研究成果に繋がった。 しかしながら、本研究課題の研究実施期間中に生じた新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、当初の研究実施計画から研究手法を変更して研究を推進しているため、研究の進捗はやや遅れている。 以上の点を踏まえて、2023年度までの進捗状況は「やや遅れている」と自己評価した。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究は、7年の期間をかけて海運業界における運航自動化の進展が社会ネットワークの関係構造に及ぼす影響に関する研究を行っている。 研究実施の最終年度である2024年度は、これまでの研究内容を次の3点から総括する。第1に、海難事故の事例研究を通して組織事故の発生メカニズムを社会ネットワークの関係構造の視点から考察する。第2に、自動化が社会ネットワークの関係構造およびプロセスにどのような変化をもたらすのかに関して、高信頼性ネットワークの視点から分析を行う。第3に、運航自動化がもたらすリスクを管理し、安全性と効率性を向上させるためには、どのような条件が求められるのかを解明していく。 以上の研究内容の総括を通して、海運業界における船舶運航の自動化の影響について社会ネットワークの観点から分析した本研究の成果を取りまとめる。
|