研究課題/領域番号 |
18K01959
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬地山 角 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80250398)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 東アジア / 高齢者 / 労働 / 女性労働 / 少子高齢社会 / 少子高齢化 / 高齢社会 / 高齢者の就労 / 台湾の高齢者 / 中国の高齢者 / 高齢者就労 / 中国 / 台湾 / 韓国 |
研究実績の概要 |
23年度はコロナ明けで本格的な研究交流ができると思っていたのだが、中国側とは政治的な理由で交流ができず、年度をまたいで研究を持ち越すこととなった。具体的には山東大学で講義をしつつ、現地の研究者と交流する予定があったのだが、先方からキャンセルされてしまい、うまくいかなかった。
今年度は成果として出版できたものはないが、中国側は山東大学、韓国側は翰林大学の研究者とともに、以前私が書いた書籍の翻訳作業とあわせて、女性、高齢者、外国人の労働力化をめぐる比較社会学の書物をつくるべく作業を継続している。ただこれが予想外の問題を引き起こしてしまい、研究の停滞を招いた。
韓国側は問題ないのだが、中国で特に問題となっているのが、台湾と北朝鮮の扱いで、台湾に関しては、別の社会として見ようとすると強烈な修正がかかる。これはある程度予測していたものであったが、用語の言い換えなどの「政治的な」要求が多く、学問的な内容との両立に腐心している。意外だったのは北朝鮮の扱いで、金日成・金正恩・金正恩と続く「王朝体制」の中で、その母親がどのように描かれたのかという箇所が、「個人崇拝」と関わるようで、該当箇所を削って議論する必要に迫られた。当然であるが、ある箇所をまるごと削ると、前後や後段の議論にも影響を及ぼすため、そうした政治的な注文が来るたびに、波及する箇所を見つけ出して修正をする必要が出てきてしまい、分析としては不毛な作業が続くこととなってしまった。この作業を24年度に終える予定でおり、そのために準備段階として、文献調査などをおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予定していた中国での研究交流が、先方の政治的な事情から中止となってしまい、それが遅れの原因となった。現在の中国の政治状況では、Zoom等で本音を話すことは不可能に近い。したがって現地に行くことが不可欠なのだが、それさえも破談となってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となるので、最低限ある程度の区切りをつける作業をする予定である。具体的には進行している中国語訳、韓国語訳のプロセスに関わりながら、先方の研究者と議論をする場を継続して設けていきたい。また可能な範囲で現地に赴き、意見交換をしたいと考えている。
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