研究課題/領域番号 |
18K01968
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
江頭 説子 杏林大学, 医学部, 准教授 (20757413)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 公害患者運動 / 大気汚染公害 / 住民運動 / 公害反対運動 / 労働運動 / 被害構造論 / covit19 / 派遣労働者 / 公害 / 公害患者会 / 大気汚染公害裁判 / 公害地域の再生 / 公害環境問題 / 地域再生 / 公害問題 / 環境問題 / 地球環境問題 / 環境 / 公害・環境政策 / 大気汚染 / SDGs |
研究成果の概要 |
実証研究の成果として、地域における公害患者運動の展開と課題、住民による公害反対運動と労働運動の協働の難しさが明らかとなった。このことは、「資本の論理」と「生活の論理」という二項対立から捉えることの限界を示唆している。一方、被害構造論の視点から派遣労働者への新型コロナウイルスの影響の分析を試みたことにより、被害構造論が公害以外の領域での分析枠組みとして有用である可能性を示した。理論研究の成果として、時間的経過や価値観の変化に伴い、二項対立の構造で捉えるのではなく、多様で多元的な解釈が必要になるという課題が明らかとなり、その方法論と理論構築についての端緒を開いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
公害による被害は、地域集約的に発生することから、住民運動としての公害予防運動や公害反対運動について研究の蓄積がなされきたが、公害患者運動の独自の展開については歴史的にも研究史的にも看過されてきた。しかし本研究により、公害患者運動の展開と課題の一端が明らかにすることが可能となった。さらに公害患者らの経験とその意味について、時間や空間を隔てた多様な立場の人が、多様な視点から多元的に解釈することにより、「困難な過去」の経験を活かすことが可能となる。ただ、その方法と理論の構築、具体的な展開ついては、さらなる研究が必要となる。
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