研究課題/領域番号 |
18K02047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
武田 尚子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (30339527)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ヨーク / ロウントリー / 市場再編 / 貧困地域 / 貧困調査 / 衛生調査 / 資本蓄積 / 住宅法 / 六大都市 / 東京市社会局 / 社会事業 / 鮫河橋 / 残飯業 / 貧困 / 重層化 / スラムクリアランス / ヨーク市衛生局調査 / 都市再開発 / 公衆衛生 / 産業政策 / 再都市化 / 社会政策 |
研究成果の概要 |
都市の特定地域に貧困重層化が生じるプロセスについて、イギリスの都市ヨークに焦点をあて、19世紀前半にスラム地域が形成された背景、20世紀のスラム地域改善のプロセスや意義について都市社会学、歴史社会学的視点から分析した。 都市自治体が近世的市場を近代的市場に再編する過程で、諸矛盾が蓄積する地域が形成された。スラム改善は自治体の政策として進捗した。都市の基本的かつ根幹的機能である「市場交換、資本の合理的蓄積」が「諸矛盾の蓄積」要因であり、近代の「市場再編プロセス」が貧困地域を顕在化させ、スラム改善には「都市の資本蓄積過程」が「貧困発生の要因」という社会的認識・社会的合意の形成を必要とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は2018年から利用可能になったヨーク市公文書館所蔵「ヨーク市衛生局調査」データに基づく分析である。ハンゲイト、ウォルムゲイト両地区における衛生調査の詳細、ヨーク市の衛生対策が具体的に把握できるデータ資料である。 本研究は両地区に関する新規公開データに基づき、スラム改善のプロセス、ヨーク市の都市政策におけるスラム改善の意義を明らかにしたもので、1899~1901年にB.S.ロウントリーが実施したヨーク貧困調査の意義を再評価し、世界的に著名なロウントリーの貧困概念創出の背景を解明した点で国際的・学術的意義を有する。
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