研究課題/領域番号 |
18K02061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
深井 英喜 三重大学, 人文学部, 教授 (10378276)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 福祉国家 / 社会的排除 / 階級 / 資本蓄積構造 / イギリス福祉国家 / 地域 / 社会構造の変化 / 共同体 / 脱工業化 / 地域福祉 / グローバル化 / イギリス社会構造の転換 / 機会の平等 |
研究成果の概要 |
研究期間開始後すぐにCovid-19の影響を受けたため、残念ながら当初の予定していたイギリスでのヒアリング等は実施できず、文献資料による研究になってしまった。文献資料を整理する中で、イギリスの社会的排除問題を議論するには、次の2点が重要であることがわかった。第一に、社会的排除の要因の背後には、イギリス経済の脱工業化とグローバル化・金融化という社会経済構造の変化があること。第二に、こうした社会構造の変化が個人に影響を及ぼす上で、地域・コミュニティの機能の変化が大きな要素となっていると思われること。特に後者は、日本の研究動向の中でこれまであまり扱われてこなかった点であり、今後の研究課題としたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会的包摂政策をめぐっては、一方で個人の属性の改善を論じる議論があり、他方で産業・就業構造の変容に応じた市場管理・生活保護政策を論じる議論がある。この論点に本研究は、現在の社会構造の変容の中で「新たな労働者階級」と呼べるような人間集団が形成されているのではないか、という仮説を立てて取り組んだ。イギリスでも“新しい階級”をテーマとする書籍が発表され、その中で社会構造の変容が地域コミュニティに影響を及ぼし、それがコミュニティ構成員の経済行動に影響していることが指摘されている。この点は、日本の研究では目にした記憶がなく、地域コミュニティと社会的排除の関係について、今後研究を深める必要性を感じた。
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