研究課題/領域番号 |
18K02062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
鍋山 祥子 山口大学, 経済学部, 教授 (00335762)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 遠距離介護 / 別居子 / 地域包括ケアシステム / 介護拒否 / 高齢者介護 / 高齢者ケア / 仕事と介護の両立 |
研究実績の概要 |
【最終年度の成果】 ①遠距離介護の実践にとって不可欠である老親が暮らす地域における介護サービス利用(地域包括ケアシステムへの組み込み)を、老親自身が拒否するケースについての英語論文を発表した。具体的には、別居子への調査により「介護拒否」に悩む別居子が一定数存在することを明らかにし、その原因と解決方法について、専門職である医療ソーシャルワーカーなどへの聞き取り調査から考察した。 ②また、その解決方法に焦点を当て、別居子にとってのより実践的な方策についての書籍を執筆した。出版は2024年5月30日である。 ③遠距離介護において、別居子が困難をもっとも強く感じる時期が「老親が介護保険サービスなど地域包括ケアシステムに組み込まれるまでの期間」であることから、①②のように、スムーズに地域包括ケアシステムに老親をつなぐ方策について考察してきたが、その他にもうひとつ、老親の入院や転院などにおける、医療側の「家族の捉え方」の問題を発見した。これは、別居子にとっては自分の仕事と介護の両立問題としてあらわれる。この問題についての現状を明らかにするために、別居子に対する調査を実施した。現在、論文投稿中である。 【研究期間全体の成果】 研究期間の前半はコロナ禍により、予定していたインタビュー調査ができなかったが、予定を変更して、webを利用した全国調査をおこなったことで、より多くの事例を収集することができた。研究期間を通じて、「別居子が遠距離介護をスムーズにおこなうための条件」に着目して研究を続け、①遠距離介護だからこそ必要なサービスの特徴 ②遠距離介護を困難にする介護拒否 ③求められる「家族」役割と別居子 という流れで考察を進めた。そして、今後は、日本のほぼすべての地域が直面する人口減少と増加する別居子による老親ケアについて、どのようなデジタル活用策が有効であるのかという視点で研究を発展させていく。
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