研究課題/領域番号 |
18K02091
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
中尾 賀要子 武庫川女子大学, 教育総合研究所, 准教授 (90584988)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 災害 / ソーシャルワーク / 社会福祉 / 語り / 対話 / ナラティブ / 質的研究 / 芋煮 / 災害ソーシャルワーク / 福島 / ナラティヴ / ナラティヴ・アプローチ / 災害復興支援 / 社会福祉士 / 東日本大震災 / インタビュー / 災害福祉 / 熊本 / 神戸 |
研究実績の概要 |
補助事業期間の延長が承認された今年度前半は、「語りと対話」の集いについて、さらに具体的な検討を行った。福島県中通りの研究協力者であるソーシャルワーカーらがコロナ禍以前に実施していた浜通りの被災地訪問を再開し、浜通りの人々との再会を果たす機会として「芋煮会」の開催が有力案として挙げられた。 東北の秋の風物詩といわれる芋煮は、河川敷などの屋外に人々が集まり、サトイモや肉などを煮込んだ大鍋を作り喫食する東北地方の文化である。他の地方でいう屋外バーベキューのような位置づけであり、福島では晩秋の寒さが厳しくなる11月直前までが芋煮に適した季節とのことであった。コロナ禍の終息が見えてきたことも手伝い、まさにトントン拍子で浜通りにおいて「久しぶりの芋煮会」が計画された。 コロナ禍に入る前年の時点で7回目を迎えていたという浜通りにおける芋煮会は、約20~30名のソーシャルワーカーらが全員で材料の調達、下ごしらえ、調理などを手分けして担当し、その後車座になってひとり一言を共有するという流れが定着しているとのことで、終日の模様は映像データとして収集することができた。その映像データは、コロナ禍というパンデミックを経験した福島のソーシャルワーカーらの支援者支援を捉えた映像資料となるよう、20分程度の動画として編集し、一般公開を果たすことができた。 このように福島のソーシャルワーカーらによる語りと対話の支援者支援を記録動画の形で残せたことは、非常に大きな成果であると考えるが、補助事業期間の延長以前の計画を鑑みるのであれば、依然として「遅れている」と評価せざるを得ないだろう。なお、補助事業期間は再延長が可能となったことから、次年度は本課題の最終年度として位置づけ、本課題の集大成となる成果発表を目標とした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力者は社会福祉現場で活躍するソーシャルワーカーらであり、コロナ禍の行動制限によって、本課題の研究活動への協力も保留の状態が続いていていた。新型コロナウイルス感染症が収束から終息に向かった2023年前半は、研究者との交流も4年ぶりに再開でき、2023年度後半に芋煮会を実現した。これまでの活動の停滞を思えば2023年度は大きく推進したが、コロナ禍に入る前の従前の研究計画に基づくとするならば、依然として遅れているとする評価が妥当であると考える。次年度は本課題の最終年度として、成果発表に力を注ぐ予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は補助事業期間の再延長を視野に入れることで、本課題の最終年度として研究成果をまとめる予定である。新型コロナウイルス感染症が終息に向かい、研究協力者の現場でも人々の交流が再開していることから、東日本大震災からコロナ禍という2つの大きな災害を経験したソーシャルワーカーとしての思いや考えも盛り込んだ成果報告として、学術論文などの刊行物による発表を予定している。
|