研究課題/領域番号 |
18K02118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
大場 美和子 昭和女子大学, 文学研究科, 准教授 (50454872)
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研究分担者 |
吉田 輝美 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (90517153)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 介護 / 介護技術 / 会話データ分析 / 外国人介護人材 / ミャンマー / 就労場面の調査 / インタビュー調査 / 技能実習生 |
研究実績の概要 |
2023年度は、これまでの就労場面の調査を踏まえ、 (1)談話完成法による介助が困難な場面の介助のやり取りの分析、(2)外国人介護人材の指導記録の分析、(3)元技能実習生の追跡インタビュー調査を行い、これまでの研究成果をふまえた教材化や情報発信を試みた。 (1)は、介護関連施設に勤務する介護職員(日本語母語話者)に対して、利用者に介助の声かけが通じなったり、介助を拒否されたりして介助が困難となる7場面を設定し、談話完成法によりデータを収集した。特に、声かけの方法が困難な口腔ケアのやり取りに着目した分析を行い、他の場面の分析も進めている。 (2)は、新規に入国した技能実習生に対して指導が行われた業務を、平成 12 年老計第10号通知の「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」(厚生労働省2011)を参考に50項目に分類し、指導のプロセスを記述した。 (3)は、2019年に来日した技能実習生4名が、在留資格の変更、職場異動により就労場面の調査が困難な状況となり、可能な範囲でインタビュー調査を行った。これらを技能実習生のキャリア形成という観点から分析を行っている。 以上の分析をふまえ、日本語教育関係者対象に外国人介護人材のための会話教育の教材執筆、介護職員対象に「外国人介護職員とのコミュニケーションのコツ」の連載を行った。日本語教育と介護という異なる分野に対し情報発信を行ってその反応を見ることで、教材開発や人材育成のマニュアルに繋げたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに収集したデータ、新たに収集したデータ、追跡インタビュー調査によるデータにより、可能な範囲で分析を進めてきている。特に、追跡インタビュー調査では、本研究課題開始時には想定していなかった技能実習生の多様なキャリア形成の状況を確認することができたため、今後の分析につなげたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、これまでの就労場面の調査をふまえ、談話完成法による調査を実施し、介助時に利用者と困難なやり取りとなる7つの場面の分析を行った。現段階では主に口腔ケアの場面の分析・発表であるが、他の場面の分析も行う予定である。また、これまでの調査で収集したデータを総合的に見直し、教材開発や人材育成のマニュアルにつなげたい。 さらに、介護の経験のない状態で入国した技能実習生のキャリア形成について分析を進めたいと考える。技能実習生に対する追跡インタビュー調査により、在留資格の変更、職場異動、介護福祉士国家試験の受験など、キャリア形成に影響する変化が報告された。技能実習制度で入国した外国人介護人材のキャリア形成についてまとめるとともに、それが日本の介護の現場にとってどのような意味を成すのか検討したい。
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