研究課題/領域番号 |
18K02119
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
金子 光一 東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 教授 (30255153)
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研究分担者 |
山本 真実 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (20337695)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 相互承認 / ロバート・オウエン / 価値 / 相互性 / 福祉思想 / 思想史 / 協同社会 / アソシエーション / 協同社会論 / アダム・スミス / G.W.F.ヘーゲル / 人倫的共同体 / 相互負担義務 / 関係性 / 平等性 / 協同性 / コーポレーション / 社会福祉思想史 / 地域社会 |
研究実績の概要 |
2022年12月27日に中国の厦門大学で開催された中国社会学会社会福祉研究専門委員会主催の東アジアフォーラム(2022 East Asia Social Welfare Forum)において、「『相互承認』の場の形成に関する思想史研究」(A Historical Study of Thought on the Formation of Places for Mutual Recognition)というタイトルで報告した。その内容は、ロバート・オウエン(Robert Owen)の中に「相互承認」の場に関する思想があったことを立証した上で、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための一連の規制や感染者への差別、排除、隔離の問題が深刻化している中で、改めて「相互承認」の場の形成が必要であることを明らかにした。報告後、中国や韓国の学会代表者から福祉思想史研究において時宜を得た意義のある報告であったと評価された。 また、2022年10月29日に社会事業史学会から刊行された創立50周年記念論文集『戦後社会福祉の歴史研究と方法―継承・展開・創造 第1巻(思想・海外)』(近現代資料刊行会)に、論文「『福祉思想史』研究に関する一考察 ― 『新たな価値』に基づいた社会を変革する思想に着目して ―」を投稿した。その論文は、ロバート・オウエンやビアトリス・ウェッブ(Beatrice Webb)などの福祉思想史研究の方法論について論じたものであるが、両者が共に労働者の窮迫した生活に寄り添い、その状況の改善のために活動していたことを評価した上で、これまでの古い価値に縛られずに、新たな価値を創造する過程において確固たる福祉思想があったことを解明したものである。なお、この記念論文集には、社会事業史学会創立50周年記念論文集刊行委員会の査読委員による審査を通った論文だけが掲載されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は、勤務している学校法人東洋大学の教員業務と役員(常務理事)業務を兼務することになったため、当初想定していた研究時間を十分に確保することができなかった。また、コロナ禍でイギリスをはじめとする海外で史資料を直接収集することができなかった。これらのことがやや遅れている理由として考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度を最終年度として、これまで積み重ねてきた研究をまとめたいと考えている。具体的には、オウエンの思想の現代的有効性に関する検討を引き続き行いながら、地域のつながりに関する政策構想の理論的枠組みに関する検討を行う。その上で、研究成果を取りまとめて報告書を作成し、印刷刊行するとともに、WEB上で広く公開する予定である。
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