研究課題/領域番号 |
18K02128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
久村 和穂 (石川和穂) 金沢医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00326993)
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研究分担者 |
福井 里美 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (20436885)
棟居 徳子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50449526)
元雄 良治 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80210095)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | がん患者 / 独居 / 心理社会的苦痛 / 社会支援 / インタビュー調査 / 社会的支援 / 進行がん / 心理社会的問題 / がん / 中高年 / 心理社会的支援 / 家族 |
研究実績の概要 |
本研究は、独居等で療養生活を支える家族のいない中高年の進行がん患者について、①どのような心理社会的苦痛を経験しているのか、②このような患者が地域社会の中で最期まで尊厳を持って安心して暮らしていくためには、どのような心理社会的支援が必要かを明らかにすることを目的としている。 当該年度は中断していたインタビュー調査を再開し、患者対象調査については目標症例数20例に到達し、追加の質的分析を行った。また、前年度までに実施した患者および支援者対象インタビュー調査の質的内容分析の結果に基づき、インターネットによる量的調査のための調査デザインと調査項目の作成に着手した。 これまでのインタビュー調査から抽出された独居進行がん患者に特有と考えられる心理社会的苦痛(例:就労・経済的問題、急変時の対応、医療へのアクセス、外出・食事等の日常生活上の支障、制度利用のための事務手続きに関する支障、家族への負担に対する心配、孤独感、治療・療養の場に関する意思決定に関する不安)について、調査項目を10項目程度作成した。また、独居進行がん患者に特有と考えられる支援ニーズ(例:家族以外の支援者の同行・訪問、支援者との継続的な関わり、ICTの活用、同病者による支援、近隣住民の見守り、社会制度の活用支援)に関する項目も10項目程度作成した。残りのインタビュー調査の結果に基づき調査項目を修正し確定する予定である。 インターネット調査では、これらの苦痛の発生頻度や深刻度、支援ニーズの有無について家族と同居する進行がん患者と独居患者との回答データを比較し、独居進行がん患者の心理社会的苦痛と支援ニーズの特徴を計量的に明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COIVD-19の感染状況が落ち着かなかったため、特に進行がん患者との対面でのインタビュー調査を実施することが困難であった。オンラインでのインタビュー調査の実施を試みたが、初対面の患者へのオンライン・インタビューは、対面によるインタビューと比較すると質量共に情報が不十分であるため、対面によるインタビューを継続することとした。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー・データの解析結果に基づき、独居の中高年がん患者に特有と考えられる心理社会的苦痛や支援ニーズを定量的に明らかにするためのインターネット調査を実施する。調査の実施に向けて金沢医科大学医学研究倫理審査委員会での承認を得る。 インターネット調査の結果についてデータ解析を行う。解析にはSPSS for Windows ver.28を使用する。インターネット調査では独居進行がん患者と同居者のいる進行がん患者のデータを比較することで、独居進行がん患者の心理社会的苦痛および支援ニーズの特徴について実証する。 調査データの一次解析終了後に共同研究者とのWEB会議を開催し、分析結果について議論する。なお、調査データの解釈については、独居進行がん患者と同居者のいる進行がん患者の心理社会的苦痛の程度や経験頻度の有意差だけではなく、そのような格差が生じる社会的状況や時間軸の視点を含めて共同研究者と議論し考察する。
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