研究課題/領域番号 |
18K02130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 名寄市立大学 (2019-2020) 静岡英和学院大学 (2018) |
研究代表者 |
高阪 悌雄 名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (40537338)
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研究分担者 |
立岩 真也 立命館大学, 先端総合学術研究科, 教授 (30222110)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 板山賢治 / 山口新一郎 / 八代英太 / 東京青い芝の会 / 脳性マヒ者 / 障害基礎年金 / 拠出制と無拠出制 / CP研究会 / 当事者運動 / 無拠出制と拠出制 / 久保田哲 / 大蔵省共済課 / 竹下登 / 厚生官僚 / 自立生活運動 / 1985年年金改正 / 国際障害者年 / 厚生省官僚 / 障害者所得保障の改善 / ベーシックインカム |
研究成果の概要 |
本研究は,障害基礎年金成立プロセスを年金改革や障害者運動に関わった複数アクターから明らかにしていくものである.そのため本研究では,資料として障害者団体の機関紙,国際障害者年に係る政府関係資料集,国会議事録や故人の評伝等を用いて分析したほか,聞き取り調査として当時の年金改革に携わった厚生省の年金課や更生課の官僚,当事者運動団体の関係者、政治家やその秘書へのインタビューを行った。こうして明らかにされた新たな障害基礎年金の成立経緯を非難回避戦略モデルで分析すると,障害基礎年金のように年金改革法案のため政党間の合意形成に資するものと,そうでない介護保障のような要求は先送りされたことが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1985(昭和60)年以前の障害年金は保険料拠出が給付の前提条件であり,20歳未満で障害を負った無拠出の者は排除されていた.障害基礎年金制度は,こうした従来の排除性を超えた点で,画期的な仕組みであった.しかし,無拠出制と拠出制が同額の障害基礎年金として統合された背景については,これまで十分に言及されてこなかった.本研究による障害基礎年金制度の成立経緯の明確化は,未だに多くの者が給付から漏れるといった現行の障害者所得保障が抱える構造上の問題点の克服に,大きな示唆を与えるものと考えられる.
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