研究課題/領域番号 |
18K02137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 大阪経済大学 (2020-2023) 関西国際大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
坂野 剛崇 大阪経済大学, 人間科学部, 教授 (90735218)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 非行 / 犯罪 / 更生 / 立ち直り / 犯罪加害者家族 / 心理鑑定 / 情状鑑定 / 質的研究 / 非行少年 / スティグマ / 少年事件 / 犯罪からの更生 / 差別・偏見 / インタビュー調査 / 少年非行 / 少年犯罪 / 更生支援 / 少年法 / セルフヘルプ・グループ |
研究成果の概要 |
非行少年の非行化の要因として、社会的適応性のある環境内に情緒的な安定や自尊心、自己肯定感の充足が得られないことがあることが明らかになった。すなわち、非行集団、不良交友がそれらを獲得できる場所となっていたことで非行化が進んでいた。また、非行からの離脱には、それに代わる社会的に容認される場を獲得できたことが要因となっていたことが明らかにされた。これらの結果から、非行からの離脱の支援には、情状的な安定、自尊心、自己肯定感が得られる健全な場の用意が不可欠であることが考察された。ただし、この移行にはアイデンティティの変容を伴うため、この点に関する心理的支援が不可欠であることも考察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
政府は、安全で安心な社会の構築のために、犯罪者、非行少年の再犯防止、更生支援を喫緊の課題として、様々施策に取り組んでいる。しかし、十分な成果を得られないと言わざるを得ないところがある。その理由の一つに、当事者の問題の改善に重点が置かれ、当事者の意欲や自己肯定感を損なう働きかけになっているところがあると考えられる。本研究の結果からは、当事者のもともと持っている能力や長所の伸張を図ること、能力を発揮できる場を創造し、心理支援等を通して定着を促進することで、当事者を生活者として社会的に包括できることが明らかにされた。また、そのためには受け入れる社会側の意識変容も不可欠であることが明らかにされた。
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