研究課題/領域番号 |
18K02302
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
木村 元 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (60225050)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 境界線 / 学校史 / 夜間中学 / 定通教育 / 外国人学校 / 生活指導 / 職業指導 / 工業高校 / 職業教育 / 公教育 / 学校の境界線 / ケア / 朝鮮学校 / 道徳教育 / 技術教育 / 学校化社会 / 境界線の学校史 |
研究成果の概要 |
本研究では、新たな戦後教育史叙述に向けて、戦後日本の学校化社会の形成過程を支えた学校制度の周辺と周縁に注目して学校史を描いた。日本の学校化社会義務教育の対象をどう定めるか、日本の社会に暮らす国籍を異にする人びとの教育をどうするか、道徳教育は可能かなど、中核の学校が直面した難題に正面から対処したのは、学校制度の周辺や周縁に存在した学校や学校の諸領域であった。法定された学校制度の境界を広げて作り出された学校や領域が諸問題に対応することで中核の学校の日常とその正当性を支えたと捉え、戦後の制度的に中核にあった学校(「一条校」)を中心とした教育史で注目されてこなかった地点から戦後の学校史を描き出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日、学校システムが相対化されるような大きな転換点にある。本研究は、こうした状況のなかで学校化社会を築き上げた戦後の学校システムをこれまでとは違う見方で検討し、そのメカニズムの一端を示した。この問題は戦後の教育システムだけではなくその基盤には「日本の学校」を作り上げた近代日本の学校システムに土台をもつ問題であり、さらに近代学校システムにまで遡って、それらを構造的に把握することが必要である。本研究はそうした仮説を持って、これまで注目されてこなかった学校や学校が内包する諸領域に光を当てて検討した。今後の新しい研究の方向性を示すものである。
|