研究課題/領域番号 |
18K02323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 津田塾大学 (2020-2022) 西九州大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
香川 せつ子 津田塾大学, 言語文化研究所, 研究員 (00185711)
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研究分担者 |
佐々木 啓子 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 名誉教授 (70406346)
中込 さやか 立教大学, グローバル・リベラルアーツ・プログラム運営センター, 特任准教授 (00778201)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 女性 / 高等教育 / トランスナショナル / ジェンダー / 留学 / 教育史 / ネットワーク / 国際交流 / 留学生 / 日本人留学生 / イギリス / アメリカ / 女子高等教育 / 成瀬仁蔵 / 河井道 / 大江スミ / 黒田チカ |
研究実績の概要 |
本研究は19世紀後半から20世紀前半にかけての女子高等教育の国際的な交流とネットワーク形成を、主として明治・大正期における日本の女性や女子教育者の留学実態の分析を通して考察することを目的とする。これまでの共同研究のなかで、留学者の全体的動向(女性留学者の量的推移や留学国、専門分野等の傾向性)を把握するとともに、個別の事例研究として、下田歌子、津田梅子、安井てつ、大江スミ、二階堂トクヨ、河井道、上代たの、黒田チカ等をとりあげ、留学の動機と目的、留学先での見聞と経験、留学後のキャリア等について検討を進めた。2020年度、2021年度はコロナ禍の影響で研究の進捗に遅れが出たが、本年度は海外渡航制限が緩和されたことにより、中断していた海外での資料調査を実施すると同時に国際学会に参加し研究成果を報告した。 具体的には、2022年9月にイタリア・ミラノで開催された国際教育史学会(ISCHE, International Standing Conference for the History of Education)に対面とオンラインで参加し、中込は大江スミの英国留学報告書の分析、香川は下田歌子の著書『家政学』にみるイギリス女子教育の影響、佐々木は今井よねと紙芝居の教育的機能についてそれぞれ報告した。香川は11月にエクセターで開催されたイギリス教育史学会(History of Education Society.UK)にも参加して、下田歌子のイギリス女子教育視察に関する報告を行い、イギリスの研究者から有益なコメントを得た。 また研究協力者である内山由理と中込は2023年2~3月に渡英し、現地の文書館においてイギリス女子中等・高等教育における家政学および教育行政に関する史料を収集した。 これらの活動と並行して科研内研究会を5月と9月に開催し、共同研究の成果の公表にむけて準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では明治・大正期を中心に女性教育者の留学実態と留学による女子教育観やキャリアの変化、留学を通して築かれた国際交流やネットワークの内容について、一次資料を用いた実証的研究を目指してきた。しかし2020年度、2021年度と続いたコロナ禍のために、留学先大学等のアーカイブでの資料調査を実施できず、研究期間を延長せざるを得なかった。2022年度は出国・入国制限が緩和されたのに伴い、11月から2023年2~3月にかけてイギリスでの調査が可能となり一次資料を収集できた。しかし年度内にその成果を論文としてまとめるには至らず再々延長の措置を取った。
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今後の研究の推進方策 |
これまで5年間の共同研究によって蓄積した知見に、2022年度に現地調査で発掘し収集した資料の吟味と検討を加えて、個別の事例研究の深化を図るとともに共同研究全体をまとめる。その成果を国内・国外の学会や報告書によって発信していきたい。
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