研究課題/領域番号 |
18K02369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
安部 恵祐 大分大学, IRセンター, 助教 (10535652)
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研究分担者 |
鈴木 雄清 大分大学, IRセンター, 准教授 (00333253)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ルーブリック / イシュー / アクティブラーニング / eポートフォリオ / コンピテンシー / メタバース / ポートフォリオ / 産学官共創 / ベンチャー企業 / 可視化ルーブリック / 産学官連携教育 / パフォーマンス評価 |
研究実績の概要 |
研究1として、企業の要望(ニーズ)等からのルーブリック開発を試みている。コロナの影響やSDGsの観点を加え、前年度に続き、キャリアデータベース等より、「求める人材像」や「スキル・研修」の分析を行った。また、オンライン等にて、企業等のべ56社にヒアリング調査を行った。さらに、おおいた地域連携プラットフォーム(旧COC+事業等)協力の下、大分県の経済団体等の企業へリスキリング調査として、リスキリングニーズ(PMBOK,データ分析, プレゼン能力等)・教育ニーズ・メタバース活用展開等のアンケートを実施し、のべ110社等から回答が得られた。その結果、キャリアデータベース調査では、「研修等で社員育成」を重視していた状態から、他のVUCA要素の影響を受けた対応に移行していた。ヒアリング調査でも同様な状態が確認された。リスキリング調査では、収取ニーズ分析より、リスキリング初心者用教育パッケージ提案等を行った。また、メタバース活用の審査員評価データ収集を行った。さらに、生成型AIでルーブリック自動生成を試行した。 研究2として、eポートフォリオの設計を試みている。現在、教育ツールとして、企業・教員で評価システムを用いて簡易なシステムが実行中である。現在、「eポートフォリオによる学修成果の可視化コンソーシアム」等より、類似ポートフォリオの知見を得ている。また、上述メタバースや自動生成AI等と開放性と機密性を保ちつつ連結できるか開発企業と打合せしている。 研究3として、ダイバーシティ的な観点でズレ補正の検討をした。また、PBL教育の審査員視点として、行政視点(住民重視)・企業視点(ビジネスモデル重視)・教員視点(人材育成重視;経験・近代技術・スキル付与等)の傾向はあるが、審査員の経験や背景等(キャリアモデルの変化)により、簡単には分類出来ない。ただ、過度なズレは柔軟な対応ができるように進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナによる社会的な活動制限等の影響とシステム環境の変化(各種ルール)等の影響により遅れている。 研究1のデータベース分析やヒアリング解析等の結果、ウィズ/アフターコロナへの対応しているスキル等が複数確認された。ヒアリングした企業は、コロナ禍でも成長している企業が多かったので、有効なスキルであると考えられる。ただ、コロナの影響により、ヒアリングのサンプル数や調査時間・機会等が減少した。また、年度末、コロナ感染者数減少による行動制限緩和により、足を用いた対面のヒアリング調査を行ったが、体力が落ちていたためか、あまり回れなかった。上半身は鍛えていたが、下半身の強化やフットケア等を意図的に行う必要がある。 研究2のeポートフォリオ開発は、コロナ等の影響により周辺システムの様々な仕様が変更され、各種ルール作りが行われているため、ペンディングしている。また、それらの関係者と打合せが取りにくくなっている。さらに、システム上の学外者との接点の作り方や近年の個人情報の取り扱い等も課題になっている。 研究3として、2020年度に、ダイバーシティの「アンコンシャスバイアス」チェック等で補正可能の部分もあるかもしれないとの新たな着想を得て、バイアスの強い地域では、使えるシステムが作成できるかもしれないと構想した。2021年度の後期に新規授業を立ち上げ、2022年度にはエッジの効いた展開(AI生成許可・メタバース利用許可等)を行った。そこで、未来的かつ希望的な事例にはあまり、審査員の評価ズレは生まれにくいかもしれないと推察されるデータがでており、今後、詳細な分析を行う。現在、技術関連の物は各人における難易度やハイプサイクル等と連動させた世間の意識等との相関も念頭に置き調査する必要があるかもしれないと考察している。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度にPBL2科目実装を行った。2022年度は、本PBLメソッドを用いたインターンシップを複数機関合同で実施し、地域連携プラットフォームの連携大学へ教育ノウハウを開示した。 研究1のデータベース分析やヒアリング解析を行う。企業ヒアリング等から得られたVUCA対応として、「ウィズ/アフターコロナ」・「人手人材不足」・「生成型AI普及後社会」等の脅威に即したコンピテンシーや新しい求める人材/人財像を更新する。また、それらの脅威に対抗するPBL更新や教育提案を行う。すでに、AI活用を見込んで、複数のプロンプトを調整している。そのため、未来人材ビジョン2050人材に合わせた目利き(課題設定力)・ブラッシュアップ・実行力(PoC)等に重きを置けるかを念頭に置き、教育を改良し、関係者のデータ収集を行う。 研究2のeポートフォリオ開発は、メタバース付きで学内のシステムに影響がでないものが構築できるか、いくつかの開発企業・大学等と打合せを行い、簡易版等の実装を行えるよう勧める。 研究3コロナによるグレートリセットにより本質志向が高まり、大学の存在が揺らいでいる。研究1のデータベース調査等より、「スキル>学位」の傾向が強まっていることが見受けられた。また、社会的にもマイクロクレデンシャル重視に移行しつつある。そのため、複数の企業へ深いヒアリング等を実施する。特に生成型AIによる影響は既存の3割程度の職が淘汰されるインパクトが大きい項目なので、注視していきたい。 本ポートフォリオ開発は、大学活用以外にも社会人の学び直しや人材開発に応用可能な「未来/産業界ニーズ」-「キーワード抽出(スキル・コンピテンシー等)」-「ルーブリック生成」-「成長可視化(ズレ補足)」の自動化ができるシステムの構築を目指す。現在、無料の良いツールがあるため、そこで、テストし、可能ならば、開発企業に外注する。
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