研究課題/領域番号 |
18K02375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
林 隆紀 佛教大学, 社会学部, 准教授 (20264806)
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研究分担者 |
長谷川 精一 相愛大学, 人文学部, 教授 (40269824)
奥野 浩之 同志社大学, 免許資格課程センター, 准教授 (80552067)
沼田 潤 相愛大学, 人文学部, 准教授 (40735289)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | e-ラーニングコンテンツ / 公害教育 / 環境教育 / 双方向型授業 / シチズンシップ / 大気汚染問題 / 公害運動の経緯 / SDGs / 知識と議論深度の相関 / 環境共生社会 / シチズンシップと共生 / 知識と環境意識の相関 / 大気汚染 / SDGs未来都市 / 共生 / 地球環境 / グローバル化 / 異文化 / 平和 / eラーニング / シティズンシップ / 大学教育プログラム |
研究実績の概要 |
昨年度末に完成したe-ラーニングコンテンツ(大気汚染要因とその改善を多面的に理解するための教材)を用いてモニタリング授業を行った。まず比較対象としてコンテンツ視聴の有無による授業テーマに関する議論の違いについて検証した。その結果、高校までに多くの者が学んできた内容にも関わらず、視聴前では議論の前提条件を正しく把握せずに議論していることが明らかとなった。また学年が上がるにつれて、間違ったテーマについて議論する割合が増えることも確かめられた。加えて、このような状態にもかかわらず、授業内で学生間で議論をすること自体に満足している傾向が明らかとなった。また視聴後は議論のスタートラインが修正される効果のみならず、これまでの曖昧な理解から導かれる議論の不確かさについての気づきを得ている者が多く見られた。 さらにコンテンツ内で、「特定地域の改善の歩み」についての考察を促したことにより、環境改善に向かう重要な因子について議論が進むことが確かめられた。本来はこのe-ラーニングコンテンツとハンズオン学習との併用がもたらす相乗効果についても検証する予定であったが、まだコロナ禍の影響でフィールドワーク学習が制限されていたため、こちらについては検討を進められなかったが、社会科学系学部の学生による意識調査からは「現地視察」が学びを深めるために有効であるとの回答が得られた。 これら複数回にわたるモニタリング授業から得られた知見をもとに、日本環境教育学会第33回年次大会において、「大学環境教育におけるe-ラーニングコンテンツ導入効果」と題する口頭発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コンテンツ作成がずれ込んでしまって、検証時期が遅くなってしまったことが一つの要因と考えている。また大人数授業における社会的制限もあり、コンテンツ効果の検証方法が一定の制約を受けたことも計画通りに進まなかった理由に挙げられる。これらを総合して研究期間の延長を行い、認めていただいたので、本年度もコンテンツ利用の検証を引き続き行い、より多くのデータと深い知見が得られるように進めたい。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度のモニタリング結果を踏まえて、より深い知見を得るための準備を入念に行い、コンテンツ視聴前の事前授業から得られる客観的状況の把握、コンテンツ視聴後の議論の変化について踏み込んだ考察を行いたい。またSDGsの視点に立って、未来志向型の環境学習とするための条件を見出したい。さらにハンズオン学習への足掛かりとして、身近な環境問題を取り上げ、キャンパス内における社会実験型体験学習を取り入れる方法について検討したいと考えている。
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