研究課題/領域番号 |
18K02387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
古田 和久 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (70571264)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 社会階層構造 / 教育と職業 / 教育機会の格差 / 教育政策 / 奨学金制度 / 学歴と職業の関連 / 学歴と職業 / 教育機会 / 格差・不平等 |
研究成果の概要 |
本研究は,教育における出身階層間格差の実態とメカニズムの解明を目的としたものであり,複数の社会調査データから,社会階層構造および教育達成に対する家庭の社会経済的背景の影響を分析した。その結果,高学歴化が進展したにもかかわらず,学歴間の職業差は維持されている一方,大卒者の規模が増えたため大卒者の管理職従事率は減少した(ただし専門職従事率は維持された)こと,などが分かった。他方,1990年代後半以降,貸与奨学金を利用した高等教育進学者が増加したが,それでもなお出身階層間の進学格差は残されており,教育達成の過程を考慮しても,貸与奨学金が格差の縮小に必ずしも直結するものではないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は,第1に,学歴と職業との関係について長期的な視点から,社会全体の高学歴化と対応づけつつ吟味したことである。これにより大卒者の増加とともに,変化した部分―管理職率の減少など―と,変化しなかった部分―学歴間の相対的格差の維持など―の両者が存在することを明らかにした。第2に,本研究では教育達成の格差が中学から高校への進学を含め,長期的な過程を経て形成されること示した。具体的には,大学進学に伴う経済負担に対する見通しは中学から高校への進学にも関与することをデータから明らかにし,奨学金等に関する情報提供を高等教育進学直前に行うことは,格差の低減には遅い可能性があることを指摘した。
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