研究課題/領域番号 |
18K02398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
笹岡 幹子 (西村幹子) 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (20432552)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ジェンダー / 親の参加 / 情報共有 / 初等教育 / ケニア / マサイ族 / 学校運営 / コミュニティ / アフリカ / コロナ禍 / 学習機会 / 社会関係資本 / 学校教育 |
研究成果の概要 |
本研究は、ケニアのカジアド郡のマサイ族の村において、親やコミュニティが学校と「関わる」際にジェンダーがどのような影響を及ぼしているか、そして学校運営のあり方がどのように学習成果や継続的学習におけるジェンダー格差と関連しているのか、に焦点を当てた事例研究である。研究の結果、大多数が識字をもたない中でも、SNSによる学校教育に関する情報共有や親の役割に関する呼びかけが、特に女性の保護者の学校参加により大きな効果をもたらすことが分かった。情報に意味を見出し、自らがその情報を利用することに自信をもつことが、ジェンダー規範の強い社会においても学校改善のための参加を促すために有効であることが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の最も顕著な成果としては、女性の方が男性よりも、より確かな情報や自信といったエンパワーメントの要素への反応が良く、大多数が識字をもたない中でもSNSの情報共有が女性の保護者の学校参加により大きな効果をもたらすことが分かったことである。従来の研究では、教育レベルの低さ、非識字、固定的なジェンダー規範が女性の学校参加を阻むことが指摘されてきたが、本研究の調査対象地域においては、異なる結果が示された。非識字率の高い地域においては、女性の教育レベルを上げるという息の長い教育協力と同時に、情報に意味を見出し、自らがその情報を利用する自信を促す取り組みが、子どもたちの教育改善に役立つ可能性がある。
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