研究課題/領域番号 |
18K02404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 鹿児島純心大学 |
研究代表者 |
広瀬 健一郎 鹿児島純心大学, 人間教育学部, 教授 (80352491)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 先住民族 / 教育自治権 / カナダ地域研究 / アイヌ民族 / 遺骨返還 / 漁業権 / 先住民族の権利 / 先住民族教育史 / 教育史 / 教育自治 / 先住民族教育権 |
研究実績の概要 |
本年は、カナダ国立公文書館にて、連邦政府インディアン北方開発省のIndian Control of Indian Education Policyに関する公文書およびファースト・ネーションズ議会の刊行物を調査、収集した。またGlobe and Mail紙およびToronto Star紙における先住民族自治体が運営する学校(First Nations School)に関する記事を調査し、先住民族政策関連記事とともに収集した。調査対象時期は1965年~1995年である。これらの調査から、先住民族学校が設置されるに至った経緯や教育実践の内容等に関する情報を得ることができた。 一方、1980年代後半から現在に至るまでの社会教育施策、とくに博物館の先住民族関連施策の展開過程を、先住民族遺骨や聖遺物の返還問題を中心に跡付けた。この結果、先住民族の遺骨や聖遺物は、それらが収集されたコミュニティに返還することが前提として認識されるようになっていること、とりわけ植民地政策下ないし植民地主義にもとづく遺骨や聖遺物の収集は、たとえ合法的になされたものであっても、不道徳な営為であるとされていること等を明らかにした。とくに先住民族遺骨の返還に関する施策の展開過程を跡付けたことで、博物館と先住民族コミュニティとの関係改善策をすすめる中で、遺骨や聖遺物返還が実現してきたこと、そこでは、博物館と先住民族の「和解」と、相互理解に基づく「共同運営」が目指されてきたことが明らかとなった。また、先住民族遺骨や聖遺物の返還施策は、先住民族側からの抗議に端を発し、先住民族側からの要求に衝き動かされながら、博物館側と先住民族側の「対話」がすすめられてきたこと、この件は国家的な先住民族政策の枠組の中に位置づけられてきたことを明らかにした。この成果を論文にまとめ、『カナダ教育研究』第21号にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Covid19により3年間、カナダでの調査ができなかったため。また、公文書調査の結果、重要な資料の多くに閲覧制限がかかっており、入手困難な資料が多数存在するため。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度収集した資料の分析を進め、1960年代後半から1995年までを対象時期とする先住民族教育政策の展開過程を跡付ける作業を行う。この作業を通じて、いかなる政策や制度条件のもとで、先住民族学校が設置されるに至ったのか、そこにどのような特色があるのか、この時期の教育実践の内容はどのようなものであったのかについて明らかにする。本年度末には、カナダにて補充調査を行う。
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