研究課題/領域番号 |
18K02406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
高橋 均 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30561980)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 社会化 / 家族 / 教育言説 / 文化的再生産 / 家族の教育戦略 / 教育社会学 / 統治性 |
研究成果の概要 |
本研究の知見は、以下の通り。 ①子どもを受容・理解するしつけを称揚する言説が,今日の言説空間で支配的位置を占めている。②「精密コード型」「個人本位型」しつけ様式は,SES上位層で採用される傾向にある。一方,「制限コード型しつけ様式」はSES下位層において採用される傾向にある。③家庭におけるしつけ様式の規定要因について,「精密コード型しつけ様式」は,回答者(母親)が水平的親子関係で育った場合に採用される。「制限コード型しつけ様式」は,回答者が親から叱られた経験,垂直的親子関係で育った場合に採用される。「個人本位型しつけ様式」は,回答者が親からほめられた経験,水平的親子関係で育った場合に採用される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義として二点指摘できる。第一に、「正しいしつけ」を規定する「しつけ言説」に着目し,「子どもの考え・意見を尊重し,気持ちを受け入れるしつけ」を称揚する言説が,今日のしつけ言説の空間で支配的な位置を占めることを,言説分析により明らかにした点。第二に,質問紙調査に基づき,今日の支配的なしつけ言説を具現化する「受容型・自己表出型のしつけ」(精密コード型しつけ・個人本位型しつけ)が,中間層のとくに上位層において実践されていることを実証的に明らかにし,後期近代の資本主義社会で称揚される,精密化されたコミュニケーション様式が中間層の家庭において親から子どもに伝達される可能性を指摘した点。
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