研究課題/領域番号 |
18K02407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 和光大学 (2022) 北海道教育大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
稲葉 浩一 和光大学, 現代人間学部, 准教授 (50750436)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 児童生徒理解 / 生徒指導 / 教員間連携 / 学校経営 / 言説実践 / いじめ / 質的研究 / 社会構築主義 / 地域文化 / 社会的構築主義 / 社会問題 / 進路指導 / 教師の同僚性 / 新任教員研修 / 教師の力量形成 / 学級運営 / アクションリサーチ / 教師教育 / 学校文化 / 教育社会学 |
研究成果の概要 |
公的に語られる児童生徒理解観は日常生活者の行う他者理解実践から根本的な乖離をしている。そうであるならば、児童生徒理解が重要な課題となっている教育現場の教師たちは、彼ら彼女らの実践とは異なった次元でその課題の達成を求められ続けていることになる。本研究の初発の問題関心はここにあり、学校教師たちはどのように児童生徒理解実践を行っているかを生徒指導・学校経営領域を横断的に分析することで明らかにし、今日的な児童生徒理解実践の再検討を行うものである。そして追加的課題として、その実践の背景にある地域的特性という側面と、社会規範としての児童生徒理解観がどのように生産されているかを明らかにすることが目指された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、児童生徒理解実践は具体的かつ社会構成的な教師たちの言説‐解釈実践であることを示した点になる。そしてそのことは、教員間の連携において「解釈」を共有、再構成していくダイナミズムに満ちた活動であり、対象をある定型にあてはめるのではなく、日々開かれた解釈を行っていく実践であるといえる。その一方で教員間連携という重要な課題に対し、教師は教師であるからこそ主権性をめぐるジレンマに陥ることがあることを本研究は示した。これらの知見は定型化された教育言説・教育観の再検討を提起するものであり、日常生活者としての教師の実践へのさらなる着目の必要性を提起するものである。
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