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メンタリング・システムとしての「守姉」に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K02498
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関東京家政大学

研究代表者

岩崎 美智子  東京家政大学, 家政学部, 教授 (90335828)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード守姉 / 宮古諸島 / 地域社会 / アロケア / メンタリング・システム / 愛情のネットワーク / 養護性 / 女性 / カツオの島 / メンタリング / 誇り / 保護司 / 選択的・擬制的きょうだい関係 / 承認 / ライフストーリー / 社会関係資本 / 自立支援 / 沖縄離島 / 池間民族
研究成果の概要

本研究では、「守姉」と呼ばれる子守の習俗が機能していた1930~1960年代までの宮古諸島における暮らしについて、離島ゆえの厳しさをもつ反面、カツオ漁を通じた相互扶助と祭祀・年中行事によって島びと同士の一体感が形成され、女性たちの共同体的つながりや子どもの地域社会での役割も存在していたことを解明した。守姉となる少女は、近隣家庭から請われて幼児(守子)との間に擬制的なきょうだい関係を作って食事や遊びなどの世話をするが、その関係性と役割が地域住民に認知・承認されることによって自信と守子への愛情を育み、守子にとっても長い間守姉が表象として精神的拠りどころとなることが明らかになった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

「守姉」という習俗は、血縁関係ではなく「作られる」関係であり、世話する側に他者からの承認と自信を与え、世話される側に自身の存在を保証してくれるロールモデルを提供する。このことから、時代背景や地域社会の変貌を考慮に入れる必要はあるものの、年長者(メンター)が年少者(メンティ)の成長発達を助ける「メンタリング」の一形態として、子育ち支援のプログラムを検討するうえで示唆を与える。本研究によって、人の成長には家族以外の他者との関わりが有効であり、支援を必要とする子どもが年長者との交流の機会を得られれば、子ども同士の機会格差縮小につながる可能性があることを確認できた。

報告書

(6件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 宮古島における社会的な子育て2023

    • 著者名/発表者名
      高畑祐子
    • 雑誌名

      「カツオの島」の暮らしと「守姉」―宮古諸島の女性たちに聴く―

      巻: なし ページ: 85-95

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 書評「沈黙の扉が開かれたとき」2022

    • 著者名/発表者名
      岩崎美智子
    • 雑誌名

      日本オーラル・ヒストリー研究

      巻: 18 ページ: 3-6

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 「カツオの島」の女たち(3)―沖縄・宮古島西原Cさんと「守姉」―2021

    • 著者名/発表者名
      岩崎美智子
    • 雑誌名

      東京家政大学研究紀要

      巻: 61 ページ: 1-10

    • NAID

      120007148420

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 沖縄離島の習俗「守姉」の存在とその特徴―伊良部島の「守姉」―2021

    • 著者名/発表者名
      松本なるみ
    • 雑誌名

      東京家政大学研究紀要

      巻: 61 ページ: 37-42

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「カツオの島」の女たち(2)―沖縄・伊良部島佐良浜Mさんのライフストーリー2020

    • 著者名/発表者名
      岩崎美智子
    • 雑誌名

      東京家政大学研究紀要

      巻: 60 ページ: 1-10

    • NAID

      120007145799

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「カツオの島」の女たち(1)―沖縄・池間島Sさんのライフストーリー―2019

    • 著者名/発表者名
      岩崎美智子
    • 雑誌名

      東京家政大学研究紀要

      巻: 59 ページ: 1-11

    • NAID

      120006623590

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 沖縄離島の習俗「守姉」によるアロケアと養護性―池間島の「守姉(ムイアニ)」―2019

    • 著者名/発表者名
      松本なるみ
    • 雑誌名

      東京家政大学研究紀要

      巻: 59 ページ: 35-43

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 「守姉」にみるケアの相互性2022

    • 著者名/発表者名
      松本なるみ、岩崎美智子、高畑祐子
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会第32回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 「守姉」の誇り―宮古島の「守姉」の語りから―2021

    • 著者名/発表者名
      松本なるみ、岩崎美智子、高畑祐子
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会第31回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 信頼される守姉―伊良部島の場合ー2020

    • 著者名/発表者名
      松本なるみ、岩崎美智子、高畑祐子
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会第30回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 表象としての守姉―池間島の場合―2018

    • 著者名/発表者名
      松本なるみ、岩崎美智子、林祐子
    • 学会等名
      日本乳幼児教育学会第28回大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] 女性の声を聴く2018

    • 著者名/発表者名
      岩崎美智子
    • 学会等名
      日本オーラル・ヒストリー学会第16回大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2024-01-30  

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