研究課題/領域番号 |
18K02539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
赤木 恭子 熊本大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (90459975)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 対話的な学修 / 次世代の美術教育 / 連携と共創 / 地域社会 / イメージによる経験 / メディア / クロスカリキュラムにおけるキュレーション / Project based Learning / 美術教育 / 媒体性 / キュレーション / クロスカリキュラム / 対話 / 連なる学び / 造形的な見方・考え方 / 学修 / 連携 / 国際交流 / 映像メディア表現 / イメージ / 学校間および地域連携 / 教材開発 / アートプロジェクト / 復興支援 / 地域活性化 / 美術教育における学修 / 場の創出 / 地域社会および学校間連携 / イメージメディア |
研究実績の概要 |
令和5年度の研究実績の概要を次に記す。 研究計画に従い、令和5年度は、前年度から引き続き、これまでの活動内容や研究成果を振り返り、全体をまとめる段階としている。当該年度は、令和4年度の活動を踏まえて、「イメージの連接性におけるリアリティの所在」を観点として、連携や共創に至る経験的な学修について理論的な考察を進めた。研究に際して、現代の急速なテクノロジーの進展において、深層学習を基盤とするAI技術等の新たなデジタルメディア(映像表現を主として)に表象されるイメージの内在的な働きに着目し、社会的・文化的な心象が形成される創作行為のプロセスについて検討した。 本活動においては、映像編集に基づく‘セルフィで多文化的な世界観や美や造形を内包する連接的なイメージに輻輳する自他の表現’の段階に、‘自律的に再構築される複数の個や、異化を伴う対話的な経験の経緯’を捉えることができた。またこの経緯には、‘メタバースを往還するコミュニティにおける文化的体系’や、‘SDGs等、世界的・社会的な価値基準を志向する事象のフロー’に、「イメージの文脈を深めていく経験のサイクル(共創の場)」が認められた。 以上から、本研究を通して、時代に応じて変容する美や芸術の様相の中で、次世代に向けて、経験的な創作活動を深めていく対話的な学修の可能性を追究することができたと考える。 これらの研究成果については、当該年度に、学会にて発表した。令和6年度にはさらに、既存の研究内容を、本研究を総括する理論的な考察へつなげたいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度の実績概要を踏まえて研究活動の進捗状況を記す。 本研究は、美術教育(大学教育を視点とする)において、美や造形に関わるイメージの媒体的特性を踏まえた創作行為に着目し、地域社会における共創や連携を観点としながら、対話的な学修のあり方を追究するものである。 研究計画上、令和5年度は、既存の研究内容を振り返ると共に、研究を総括する目的において理論的な考察を進めた。研究内容として、令和5年度は、令和4年度に引き続き、連携や共創に関わるイメージや経験の諸相について追究した。 周辺の事情として、前年度と同様に、コロナウイルスの影響により、現地での調査活動等、直接的な対応を除いた研究活動に終始する結果となった。当該年度の研究成果は学会にて発表したが、全体をまとめる段階には至っていない。また、前年度に引き続き、本研究課題におけるアーカイブズ(メディアによる記録のまとめ)等についても、コロナ禍の影響もあり、十分に実施できなかった。そのため、今後はさらに、現状に合わせた研究内容を考慮し、研究を進めていく予定である。 以上から、令和5年度は、研究計画に基づき、現代的なメディアやイメージに着目し、連携や共創の場を導く経験の文脈を再考する等、研究に多少の進展はみられたが、昨年度に継続してコロナウイルス等の影響もあり、総じて活動が滞る状況となった。そのため、進捗状況はやや遅れていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間のさらなる延長を経て、本研究の最終年度に当たる令和6年度は、前年度までの研究方針を踏まえて、本研究の要点について基盤となる理論研究を行い、その成果をまとめて公表する予定である。 以上の実施に際して、令和5年度の研究実績の概要と進捗状況を踏まえ、今後の研究の推進方策を以下に記す。 1.研究成果を学会等へ発表すると共に、地域社会を拓く連携や協働により、対話的な学修が見出されていく可能性について理論的考察を行う。 2.1を踏まえて、メディアによるアーカイブズの記録をもって、美術教育におけるイメージや経験のあり方を再考する。 以上については、コロナ禍での研究の進捗状況を踏まえて、大学教育を中心とした調査・研究・教育の関わりの中で、美術教育における対話的な学修の可能性を追究する。
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