研究課題/領域番号 |
18K02605
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
小林 央美 弘前大学, 教育学部, 教授 (00419219)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 養護教諭 / 救急処置 / 教材開発 / 現職養護教諭 / 実践 / 救急処置活動 / 振り返り / 救急処置能力 |
研究実績の概要 |
本研究は、養護教諭の志望学生と現職養護教諭が対面での共同学習による有効な救急処置能力向上プログラムの構築と、その効果検証を目的としていた。 本研究実施の前年度に筆者らが文部科学省の委託事業として行った「養護教諭に求められる救急処置能力(調査対象は、養護教諭・管理職・教諭)」の結果と、本研究初年度に対面で実施した「共学による研修会についての効果検証(学会で口頭発表済み)」の双方を活用した教材開発と学習方法の開発を進めてきた。この研究活動は令和2年度からの継続ではあるが、新型コロナウイルス感染状況から、対面での共同学習による研修の実施は初年度のみで、それ以降実施することができず、当初の本研究の目的達成には、なかなか到達できない状況にある。 こんな中で進めてきたことは、教職大学院に在学する院生が実習で経験した救急処置事例を取り上げた教材開発であった。救急処置場面において養護教諭志望院生が観察や問診、検診を行ったプロセスの記録を、医学的根拠や教育的働きかけの視点で分析し、意味づけた。教育的な働きかけの視点では、養護教諭の声がけやタッチングや対応によって、児童生徒がどのように自身の症状やけがを自覚的にとらえて、自身の身体でおこっている状況を自ら改善しようという意欲を持つことができるかを追究した。結果、従来いわれてきた受容・共感での働きかけではなかなか改善できない一定数の児童生徒が存在することが推察された。さらに、院生と共に、教材作成にも取り組んだ。 しかし、今後も、本研究の目的である対面での対話やロールプレイを用いた共学による研修の実施は困難である事が予想される。よって、オンラインでの研修に切り替えて、オンラインによる共学のあり方を検討していくためのプレテストを実施した。今後さらにオンライン研修での共学を進めるべくそのあり方の検討を重ね研究目的を達成したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究における救急処置能力向上プログラムの開発は、養護教諭志望院生と現職養護教諭による対面での討議やロールプレイ、省察を中心とした共学での効果検証を主軸とした研究である。 この間、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、対面での研修会の実施は初年度のみであり、その後研修会を開催することはできなかった。そのため、現在は、教材開発と教材作成、および、オンラインによる共学の研修様式の検討に向けたプレテストの実施にとどまっており、研究成果を公表するには至っていない。ゆえに、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの教材開発や教材作成、オンラインでの研修のプレテストの結果を活用して、オンライン研修を中心とした研修を実施する。その際、オンライン研修の良さと限界性、及び、現職養護教諭と養護教諭志望院生の救急処置能力向上に向けた研修のニーズを確認しながら、両者に有用な共学による研修のあり方を検討したい。また、オンラインによる研修の良さを活用した汎用性の高い研修プログラムの開発に努める。
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