研究課題/領域番号 |
18K02683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 武蔵野美術大学 |
研究代表者 |
森 敏生 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (30200372)
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研究分担者 |
丸山 真司 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (10157414)
玉腰 和典 富山大学, 学術研究部教育学系, 講師 (60797174)
石田 智巳 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90314715)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 学習活動の創発性 / 指導と評価の一体化 / 学習のための評価 / 学習としての評価 / 変容的評価 / 学習論・学習科学 / グループ学習 / 主体的・協同的なグループ学習 / グループノートの媒介機能 / 形成的アセスメント / 学習目標・課題の創出 / 指導と評価の一体的関係 / 教材構成(再構成) / 学習課題の対象化と共有化 / 触媒的な指導 / 学習理論 / 学習モデル / 生態学的な複雑性 / スポーツ活動システム / 教材構成 / 学習活動の対象化 / 問題状況 / 共創 / 体育実践 / 学習活動 / 複雑性 / 創発性 |
研究実績の概要 |
2022度は延長期間を含めて4年間の研究成果をまとめる研究報告書を作成することを課題とした。具体的には以下のような作業課題を設定した。 (1)研究報告書の基本的な構成は、「問題の所在と学術的背景」「研究の目的と方法」「新たな学習理論の方法論」「体育実践における学習活動の創発性」「学習活動の創発性と指導と評価の一体化」「結論ー研究の成果と課題」とする。 (2)キーワードである「学習活動の創発性」に関しては、学習対象の創出、学習手段の創出、共同的な関係の創出という3つの側面からまとめる。 (3)「指導と評価の一体化」に関しては、小学校低学年と高学年の2つの授業実践事例の分析・検討の成果をベースにまとめる。そこでは、学習課題の対象化・共有化を促す触媒的な機能を果たす指導と評価の関係に焦点をあてる。また、グループノートを媒介とする指導と学習における形成的アセスメントと反省的な応答が、学習のための評価、学習としての評価、変容的評価として機能していることを指摘する。 以上の作業課題に沿って研究分担者の研究成果を集約し報告書の作成を進めた。 さらに、体育実践におけるグループ学習論の実践的・理論的な変遷について、新たな学習論、学習科学で提起された「獲得」「参加」「知識創造」メタファを手がかりに、多面的・複合的な内実の特徴づけをおこなった。グループ学習論は70年代後半から2000年代にかけて時代の教育課題(学力等)に呼応しながら3つの学習メタファの特徴を内包化して多面的・複合的な内実を形成してきたことを指摘した。このことを現在の体育実践におけるグループ学習論の多面的・複合的な内実の全体イメージとして総合すると、小学校から高校期にかけて「獲得」「参加」「知識創造」の各側面の比重・濃淡を変えていくグループ学習の質的変化(発展)過程と捉えることができると結論づけた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究報告書の作成については作業課題と研究分担を明確にして進めてきた。しかし、引き続くコロナ禍による密な研究打ち合わせや調整ができなかったこと、コロナ禍に起因するそれぞれの業務の多忙化、加えて研究分担者の一人が退職及び退職後の所属の変更が重なって、報告書作成作業が計画通りに進まなかった。 2022年度の末には報告書の作成に目処がついたていたが、一部の文書作成が遅れ、全体的な編集と校正を進めるところまでには至らなかった。 以上のことから、2023年度に本研究の再再延長を申請し、年度を跨いで研究報告書を完成させることにした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の早い段階には、研究報告書を完成させて研究分担者とともに今回の研究の総括的な検討を行いたいと考えている。特に、今回の研究ではコロナ禍で授業実践のデザインとその実践結果に即した検証研究を実施することができなかった。このことを踏まえて、フィールド研究のデザインをどのように描くかを中心に次の共同研究に向けての構想を立てることが課題となる。
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