研究課題
基盤研究(C)
本研究はバフチンに基づく対話的な教育・保育論の立場から、幼児のアート教育の特徴を探るために、幼児の想像遊びとの比較を行った。対話的な保育を行っている幼稚園での研究の結果、幼児のアート活動と想像遊びは、その対話性において基本的に同型だった。その基本的な構造は<幼児―”作品”(アートの場合)あるいは想像世界(想像遊びの場合)-保育者(あるいはアーティスト)>という三項関係を持っていた。いずれの場合も保育者(およびアーティスト)は、幼児の活動の対象に真剣に関わり、学び、面白がり、幼児の活動の中に潜在する新しい可能性に気づき、それを引き出し、幼児たちの活動が発展するのを助けている。
学術的には、関係が指摘されながら明確化されていない幼児のアート活動と遊び活動の関係について、より明確化できることが重要である。またそれを通して、これも一般的に重要だといわれてはいるがその意義が必ずしも明確でない幼児にとっての遊びの意味をよりはっきりとさせることで、幼児教育に明確な指針を与えることができよう。とりわけ、日本の保育の現状で無視されがちな、遊び活動での保育者の積極的な役割の重要性を示唆している点が重要だと考える。
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