研究課題/領域番号 |
18K02711
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
岡村 郁子 東京都立大学, 国際センター, 教授 (20532154)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 日本企業における外国人人材雇用 / グローバル人材育成 / 留学経験のキャリアへのインパクト / 留学生と企業の仲介 / 日本企業におけるグローバル人材の活用 / 日本企業への留学生の就職 / グローバル人材の活用 / 留学とキャリア / グローバル人材育成施策 / 留学の効果 / 日本留学生の就職 |
研究実績の概要 |
本年度も、日本企業に就職した留学経験のある日本人、ならびに就職活動中の大学生に対するインタビューを実施し、キャリアに対する考え方や就職活動の方向性についても調査した。MAXQDAを用いて質的に分析した結果、留学経験のある日本人の多くは留学経験や語学力を活かして就職活動を行っているが、実際には留学経験だけが決め手となって就職内定に至るのではなく、その経験を経て獲得したコミュニケーション能力やチャレンジ精神が評価されていると語った者が多くみられた。留学経験がさほど特異なものではなくなり、1年ほどの留学では評価されるほどの経験とみなされない現状がある。また逆に、海外経験があることで「英語しかできない」と企業に評価されてしまう懸念が特に帰国子女にみられることもわかった。この点は、日本留学経験のある外国人が日本企業で「語学要員」と認識されているとの語りと共通しており、日本企業におけるグローバル人材に対する認識に通底するものがある。また、日本企業では、「大学で学んだ専門性が活かせない」という点がほぼすべての対象者の語りにみられている。単なる通訳の役割しか果たしていない、ということが自己評価の低下につながり、転職の動機にもなっていることも明らかになった。企業側のグローバル人材活用のスタンスが問われるところであろう。 本研究はもともと2021年度が最終年度であったが、コロナ禍の影響で調査の進捗が遅れており、1年延長して2022年度も調査を継続し、さらに2023年度にも再延長を認められている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍によりインタビュー調査の進捗が遅れている。2022年度には留学経験のある日本人大学生に対する調査を、対目ならびにオンラインによって実施したが、企業を訪問して人事担当者の話を聞くことができていない。
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今後の研究の推進方策 |
2022年より再延長し、2023年度が最終年度となる。これまでに収集したデータの総括を行うとともに、海外の日本企業も含め、グローバル人材を雇用している企業を対象に、対面もしくはオンラインによるインタビュー調査を継続する予定である。コロナ禍が収束に向かいつつある現在、ポストコロナを見据えたグローバル戦略を含めて、企業からの聞き取りができればと考えている。
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