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吃音のある児童の指導・支援の課題等データベースの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K02787
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09060:特別支援教育関連
研究機関金沢大学

研究代表者

小林 宏明  金沢大学, 学校教育系, 教授 (50334024)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 交付 (2018年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード吃音 / 児童・生徒 / 指導・支援 / 課題・教材 / 言語障害通級指導教室
研究実績の概要

本年度は、(1)研究代表者の所属機関で実施した教育臨床相談の記録から、使用された課題の抽出とその効果の検証、(2)アセスメントプログラムの「在籍学級担任教員との連携・協力」で用いる吃音啓発ビデオ教材の試作を行った。
(1)では、24名の教育臨床相談記録を元に、これらで使用した課題を (a)吃音の言語・心理症状、活動・参加の状況、困り感・ニーズの把握、(b)吃音の勉強、(c)スピーチセラピー、(d)発話・コミュニケーションの指導、(e)その他、に分類した。また、使用した課題の効果を検証するために、使用した課題と教育臨床相談実施前後のコミュニケーション態度テストや活動・参加状況質問紙、環境状況質問紙(以下、テスト等)の推移との関係を検討した。(2)では、在籍学級担任教員の吃音の理解と吃音のある子どもの支援について解説した10分程度のビデオ教材を作成し、教員養成課程在籍の学生28名を対象にその効果の検証を行った。
その結果、(1)では、(ⅰ)ほぼ全ての回で(a)が行われている。(ⅱ)指導は、 (b)、(c)、(d)の順番で進められることが多い。(ⅲ)ただし、( a)で活動・参加に困難が認められた場合は指導初期であっても (d)が導入されることがある。(ⅳ)構音障害や言語・コミュニケーションの発達の遅れなどがある場合は(e)でこれらへの対応が行われる。(ⅴ)小学校低学年から指導を開始した者は、高学年になるにつれテスト等の結果が向上する(吃音の問題が少なくなる)場合が多い、等の結果が得られた。(2)では、ビデオ視聴前後で、(ⅰ)「吃音知識テスト」に有意な得点の上昇が見られる、(ⅱ)「吃音への認識や対応に関する質問紙」で吃音に対する理解や対応にポジティブな変化がみられる等の結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、当初計画通りに、24名の筆者の所属機関で実施した教育臨床相談の結果から使用された課題の抽出とその効果の検証を行った。また、上記に加え、アセスメントプログラムの在籍学級担任教員との連携・協力で用いる吃音啓発ビデオ教材を試作し、教員養成課程在籍の学生を対象にその効果の検討も行った。
ただし、本年度は、当初計画していた通級指導教室担当教員へのアンケート調査及びインタビュー調査を行うための準備(調査に係る研究倫理審査受審及び、通級指導担当教員への調査協力の依頼)ができなかった。
上記を勘案し、現在までの進捗状況は、(2)おおむね順調に進展している、とした。

今後の研究の推進方策

次年度は、当初計画に基づき、通級指導教室担当教員への通級指導で使用している課題等を尋ねるアンケート及びインタビュー調査を実施すると共に、筆者の所属機関で試用している教育臨床相談で使用した課題と通級指導で使用している課題をアセスメントプログラムの枠組に基づき分類・整理した課題等データベースを作成する。
また、次々年度は、関連学会や当事者団体のシンポジウムや公開討論などで、課題等データベースに基づく指導・支援の妥当性や修正を要する点について意見を聴取すると共に、申請者の所属機関及び研究協力が得られた通級指導教室での試用を行う。なお、試用にあたっては、通級指導教室担当教員を対象とした課題等データベースに基づく指導・支援についての情報提供をするWebサイトを作成する。

報告書

(1件)
  • 2018 実施状況報告書

研究成果

(4件)

すべて 2018 その他

すべて 学会発表 備考

  • [学会発表] Characteristics of Peer Consultations Among Members of a Self-Help Group.2018

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Kobayashi, Yoshimasa Sakata
    • 学会等名
      科学と吃音コミュニティー: ことばがつなぐ一つの世界, 2018吃音・クラタリング世界合同会議
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 国際共著/国際学会である
  • [学会発表] 吃音臨床はじめの一歩2018

    • 著者名/発表者名
      小林宏明
    • 学会等名
      第19回日本言語聴覚学会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 吃音当事者による、吃音のある子どもの保護者への相談対応に関する実態調査2018

    • 著者名/発表者名
      小林宏明
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第56回大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [備考] 吃音ポータルサイト 金沢大学人間社会研究域学校教育系小林宏明のホームページ

    • URL

      https://www.kitsuon-portal.jp/

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2019-12-27  

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